カナダの小学校の宿題ってどんなことをするの?
これからお子さんが学校に入るというは、毎日の宿題の内容や、量が気になりますよね。既に学校に入学していても、他の学校ではどんな宿題が出ているのかも、興味津々。
今回は、我が家のGrade1の息子の毎日の宿題をご紹介したいと思います。
一般的に、「少ない」と言われるカナダの小学校の宿題、一体どんなもんなのかと言うと──?
リーディング
毎日必ずある宿題の一つが、読書。
先生が子供のレベルに応じた本を5~6冊選んでくれているので、その中から毎日1~2冊持ち帰ってきて、音読します。
どんな本を読むのかと言うと、レベル分けがかなり細かく設定されたPM Familyのものが多くなっています。PM Familyの本の詳細は、下記記事をご参考ください。
子供のリーディング練習に!カナダ小学校の読書教材「PM Family」が使いやすい!
音読ができたら、読んだ本のタイトルをチェック表に書くようになっています。そして、親がサインするのが流れです。
新しい単語のスペルを覚える
もう一つの宿題が、単語のスペルを覚えること。
息子のクラスでは、毎週5つづつ、新しい単語のスペルを覚える、という宿題が出ています。
スペルの覚え方は各家庭に任されていて、書く練習をさせたり、クイズ形式にしたり、パソコンで単語ゲームをさせたりと、どんな形式でも構いません。とにかく、スペルさえ覚えたらOK。
学校ではスペルのチェックテストをやっているようです。
9月から11月までの2か月間で、宿題に出てきた単語リストがこちら。
簡単、且つ、最頻出単語ばかりですね。学年が上がるとともに、難しい単語のスペルを覚えていくようです。
日本語は「一文字=一つの音」になっているので、「あいうえお」さえしっかり覚えれば、発音を聞くだけで、ほとんどの単語は書けるようになります。
でも、英語は、アルファベットを覚えるだけでは、単語のスペルは分かりません。
子供たちは、フォニックスの発音のルールを覚えて、スペルを理解していきますが、それでも、フォニックスだけでは難しいもの。
例えば、息子のスペル。
これは息子が学校の授業中か、学童保育の時間かに書いてくれたクリスマスカードなのですが、下記のように、ミススペルがあります。
- thar→there
- wateing→wating
- chors→chores
いずれも、発音に従ったまま書いているので、サイレントEが抜けたり、母音が間違ったりしています。
息子の場合、英語力がまだまだ弱いせいで、ミスが多いというのもありますが、このようなスペルミスは英語を母国語とする欧米の子供にとって、とても一般的。
そのため、毎週少しづつ、新しい単語のスペルを暗記していくことが必要なのです。日本語の漢字の勉強みたいですよね。
で、他には?
さて、読書とスペル暗記、2つの宿題を紹介しましたが、他にはどんなものがあるのかと言うと──
以上です!
えーーー?!これだけ?!
って、なってます。私自身(笑)
日本に住む甥っ子がいますが、小学1年生の時なんて、毎日、
- 日記
- 足し算と引き算を1の段から10の段まで全暗唱
- 国語の教科書を音読
と、2時間以上かかるボリュームの宿題をこなしていました。しかも、土日ともなれば、その量は倍増必須。
そんな甥っ子の姿を見ていたので、カナダのGrade1の宿題量は、まるで楽園(笑) かなりのびのび育ってます!
息子よ、君はカナダの学校で本当にラッキーだったね・・・。日本だったら、今頃、泡を吹いてるよ(笑)
日本に比べると、かなり宿題のボリュームが少ないカナダですが、「宿題に意味があるのか?」という議論がよくされています。
参考記事:
Homework ban wins over parents; should more teachers follow suit
Homework: ‘A sin against childhood’ or a useful way to learn?
実際、私の住むNS州では、2015年9月までは、Grade3になるまで宿題が禁止されていましたし、ケベック州では宿題禁止にした学校もあるくらいです。
「小学校のうちは宿題は意味がない」と言う声も多いですが、親としては、多少は宿題があったほうが、、、と思う私は日本人なのでしょうかね(笑)
「学校が休み=勉強休み」土日や夏休みは宿題無し!
宿題が少ないだけでなく、カナダの小学校では、学校が休みの時は、宿題は一切ありません。
土日だけでなく、夏休みや冬休みなどの長期休みでも、宿題は一切無しです。(夏休み中は毎日の読書を強く推進されますが)
海外の夏休みは2か月以上あるのに宿題ゼロ。それでも学力が落ちない教育事情とは?
日本では、土日休みともなれば、普段より宿題の量が多くなりますし、夏休みも宿題たんまりですよね。
でもカナダでは、学校が休み=勉強も休み。休みは思いっきり遊ぶものです。子供にとっては、なんて幸せな文化なのでしょう!
でも、夏休みなんて2ヶ月丸々あるのに、一切勉強しないって大丈夫なの?!せっかく覚えたスペルも、算数の計算式も、色々忘れない?!と、心配してしまいます。。。
読書さえしてくれれば。
宿題の量も少なければ、学校が休みの時は宿題すらない──
そんなカナダの学校に通う息子ですが、正直、甥っ子や、日本に住む息子の友だちとは、学歴の差がどんどん開いているのを感じます。
時々、日本のママ友たちと近況を伝え合うと、「えーーー、もうそんなこともやってるの?!」と焦ってしょうがない!日本の小学校は本当にすごいです。
でも、勉強勉強していないカナダの小学校でも、読書だけは重視してくれているが、本当にありがたいところ。読書さえたくさんしておけば、将来的な基礎学力はついていくはず、と思います。
実際、カナダの子供たちの学力は先進国の中でも高水準。OECDの実施している世界学力テストでも読解力は世界2位を誇っています。
学力を伸ばすには、読書が一番大事ですもんね。
──と、前向きにとらえて、あまり焦らないよう、自分に言い聞かせている私です(笑)
まとめ
以上、カナダの小学校の宿題について、息子の学校の例と共にご紹介しました。
カナダの学校は、同じ公立と言えど、授業の進め方や宿題などは、学校によって、そして、先生によっても、かなり異なっています。そのため、学校によっては、もっとハイレベルな宿題もあると思います。
ただ・・・、量に関しては、周りの話しを聞いても、どこも「少なめ」なのは変わりなさそうです(笑)学年が上がってくると、宿題量は増えてはきますが、低学年のうちはのんびり。
さて、1月となり、学校も新しいタームがスタートしましたが、宿題は増え、、ないだろうな(笑)
今期も、のびのびと行きましょう!