カナダのお金持ちの都市は?州別・都市別の「平均世帯収入」

更新 | 2019-02-01公開
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カナダの平均世帯収入や、お金持ちが多い都市は?トロントやバンクーバーの平均は?

カナダの収入事情が見えてくる「カナダの州別・都市別の世帯総収入ランキング」をご紹介です。

カナダの州別世帯総収入

州名平均世帯収入
ノースウエスト(準州)$115,330
ユーコン(準州)$103,070
アルバータ$96,470
サスカチュワン$85,820
オンタリオ$83,160
カナダ平均$82,110
ブリティッシュコロンビア$81,370
ニューファンドランドラブラドール$78,960
マニトバ$78,110
ケベック$77,670
プリンスエドワート島$75,090
ノバスコシア$74,590
ニューブランズウィック$72,330
ヌナブト(準州)$70,840

Data source: Statistics Canada, Table 111-0009

こちらのデータは、2016年度のカナダのタックスリターンで申告された全収入に基づいた州別世帯収入(中央値)データです。

まず、カナダの平均世帯総収入は81,110ドル、日本円にして約740万円です。(1ドル90円計算)日本のの平均世帯収入が560万円なので、日本に比べるとかなり高めですね。(参考データ:厚生労働省、平成 29年 国民生活基礎調査の概況カナダは共働き世帯が多いことが影響していそうです。

資源のある州ほど豊か

世帯収入が高い州は、カナダ北部の準州、アルバータ州、サスカチュワン州です。

これらの州の都市が高収入となっている大きな理由は、「資源」です。

アルバータ州やサスカチュワン州、そして北部の準州は、石油や天然ガスといったエネルギー資源が豊富で、カナダ経済の重要な基盤となっています。特に石油に関しては、カナダは世界3位の石油量を保有するほどの石油大国ですので、石油産業は非常に活発です。

また、これらの州・準州はエネルギー資源だけでなく、金・銀・ダイヤモンド・亜鉛など、鉱物資源にも恵まれています。

ちなみに、地域間の格差に注目してみると、トップのアルバータ州と、最下位のヌナブト準州の差は約1.7倍。

日本の2017年度の都道府県別平均年収では、トップが東京の615万円に対し、最下位は青森の359万円です。(参考データ:年収ガイド, 都道府県別年収ランキング ) 日本の地域間の差も約1.7倍なので、日本とカナダでは、収入の地域格差は似たようなものですね。

都市別世帯総収入ランキング

さらに詳しく、主要都市別の平均世帯収入を見ていきます。

都市名平均世帯収入
ウッドバッファロー, AB$169,470
イエローナイフ, NW$146,690
ホワイトホース, YK$110,530
オタワ, ON$105,160
カルガリー, AB$100,200
エドモントン, AB$98,890
レジャイナ, SW$96,960
セントジョンズ, NL$96,030
オシャワ, ON$93,410
サスカトゥーン, SW$93,300
ビクトリア, BC$91,400
サドバリー, ON$90,040
ガティノ, QC$89,660
ケベックシティ, QC$89,610
ハミルトン, ON$89,270
キッチナー-ウォータールー-ケンブリッジ, ON$88,980
キングストン, ON$87,980
サンダーベイ, ON$87,440
ハリファックス, NS$86,820
ウィニペグ, MB$83,330
カナダ平均$82,110
バンクーバー, BC$82,510
ロンドン, ON$81,800
ウィンザー, ON$80,920
トロント, ON$80,310
シャーロットタウン, PEI$79,270
モントリオール, QC$79,180
セントジョン, NB$78,710
モンクトン, NB$77,260
アボッツフォード-ミッション, BC$75,870
セントキャサリンズ-ナイアガラ, ON$75,530

Data source: Statistics Canada, Table 111-0009

こちらのデータは、2016年度のカナダのタックスリターンで申告された全収入に基づいた都市別世帯収入(中央値)データです。

州別同様に、資源が豊富な都市ばかりが上位に入っていますね。

特に、1位のアルバータ州ウッドバッファローの平均世帯収入は、なんと169,470ドル(約1500万円)。ウッドバッファローがここまで高収入な理由は、広大なオイルサンドがあること。石油産業が非常に活発な都市です。

資源が豊富な都市が並ぶ中、カナダの首都オタワも4位に入っています。

オタワの収入が高くなっている理由には、政府機関の職が多いこと、そして、カナダのシリコンバレーとも呼ばれるほど、ハイテク企業が集まるエリアがあり、技能職が多いことが挙げられます。

大都市圏ほど低収入?

カナダを代表する大都市に注目すると、トロント、モントリオール、バンクーバーの平均世帯収入は、カナダ平均を下回っています。

これは日本の状況と比べると、意外な結果ではないでしょうか?

日本の経済の中心は、製造業やIT産業、サービス業です。そして、そのような産業は都市部への一極集中が進んでいるため、都道府県別収入ランキングでは、1位東京、2位神奈川、3位愛知、4位大阪と、都市部が上位を占めます。経済活動の乏しい地方は収入が低くなりがち。

カナダもサービス業や製造業が主要産業の国。GDPに占める鉱業・石油ガスの割合はたった8.2%しかありませんが、それでも、個人の収入では、企業が多く集まる大都市も、資源豊富な都市には叶わないようです。

都市部で広がる格差

都市部では地域内の経済格差が広がっていることも、収入水準が低くなる理由の一つです。

新聞社Toronto Starによると、トロント地域では富裕層と低所得層の二極化が進んでいるそう。(参考データ:Toronto Star, Toronto region becoming more divided along income lines

移民国カナダでは毎年多くの移民・難民を受け入れていますが、そのほとんどがトロントやバンクーバーに集中しています。新移民ほど低所得になる傾向があるため、低所得層の割合の高さが平均収入を下げているといえます。

 

平均収入が低くても、住宅価格は高騰

世帯収入が低いカナダ3大都市。モントリオールに関しては住宅価格が比較的安く、収入が低かったとしても、生活水準は高そうです。

しかし、バンクーバーやトロントはご存知の通り、カナダの中で最も住宅価格が高く、1戸建ての平均価格は、バンク―バーで約3億円、トロントで1億1千万円と桁外れ。

地域の住宅価格と平均世帯収入のバランスが取れていないことからも、両都市での住宅購入はなかなか厳しいと言えそうです。

まとめ

以上、カナダの地域別の世帯収入に関するデータのご紹介でした。

ここまでの内容を簡単にまとめると───

  • カナダの平均世帯総収入は82,110ドル
  • 都市間の経済格差が大きい
  • 石油ガス資源や鉱物が豊富なアルバータ州、サスカチュワン州、北部準州の都市ほど高収入
  • オタワは政府機関やハイテク企業が多く世帯収入が高め
  • トロント、バンクーバー、モントリオールの平均世帯収入は低め
  • その理由は、①主要産業の違い、②地域内の格差が大きいこと

 

このようになりました。

カナダはアメリカに比べると中流階級が多いとは言いますが、都市別に見ると大きな収入格差がありますね。また、都市部では同じ地域内にも格差が広がっているようです。

確かに、実際にカナダに住んでみると、フードバンクやシェルター(保護施設)の数も多く、日本以上に格差がある社会だと感じます。ここ数年は難民の受け入れも多くなっていますし、移民国カナダの格差は広がる一方ではないかと思います。

移民する人にとっては、地域毎の平均世帯収入だけでなく、都市部の経済格差問題や、住宅価格なども加味して、居住先を考えた方が良いかもしれませんね。