カナダをはじめ、イギリスやアイルランドなどでは、生ごみを「コンポスト」としてリサイクル回収するのが一般的。「グリーンビン」「グリーンボックス」などと呼ばれる専用ゴミ箱に生ごみを入れて回収してもらいます。
エコロジーで素晴らしい取り組みではあるのですが、夏場のコンポストは身の毛もよだつ地獄絵図。なんたって、ウジ虫の温床になるのですから・・。
毎年、大量に発生するウジ虫とハエに悩まされ続けた我が家ですが、この2年間、ウジ虫の発生はゼロ!
今回は我が家が実践して効果的だった「ウジ虫を発生させない生ごみの処分方法」や、「ウジ虫の駆除方法」をご紹介したいと思います。
この記事の目次
我が家のウジ虫対策①キッチンの生ごみを密封する
ウジ対策の盲点になりがちなのが、生ゴミの発生元であるキッチン。
キッチンで生ごみを集めている最中にも、ハエが卵を産み付ける可能性が高いため、キッチン用の密封できる専用容器を利用して、短時間であっても、必ず生ごみは密閉しておきましょう。
生ゴミだけでなく、下記も要注意。夏の間は放置厳禁です。
- 三角コーナー
- シンクのゴミ受けの生ゴミ
- ペットフードの食べ残し
- 黒くなってきたバナナ
密封可能なキッチン用容器が色々売られています。中には、丸ごと食洗器OKのタイプもあって、便利です。
コンポスタブルバッグを使用する場合
我が家では、写真のように、キッチン用グリーンビンにコンポスタブルのビニールバッグ(後述します)をセットし、さらに、水分を含む生ごみは広告や新聞紙などに丸めてから、容器に入れています。
生ごみを完全に包むことで、袋が破けても、水分が漏れる心配なし。また、容器を開けても匂いがしないため、ハエが寄り付きません。
コンポスタブルのビニールバッグとは?
Compostable(コンポスト可能)なビニールバッグとは、分解できるビニール素材でつくられている袋です。生ごみのハエ対策や、グリーンビンの汚れ防止にとっても便利!
ペーパータイプのコンポストバッグはお高くて、なかなか気軽には使えませんが、このビニールタイプだと格安です。
メーカー物だと100枚15ドル前後。ウォルマートのGreat Valueや、Canadian TireのFrankなどのプライベートブランドであれば、100枚入り約10ドルと格安です。
きっちり密封できるので、ペーパータイプのコンポストバッグよりも断然おすすめです。ただし、ちょっと破けやすいので、取り扱いは慎重に!
また、最近では、Costcoの精肉コーナーに設置されているバッグがCompostableになっています!サイズが小さめなので、7Lサイズのキッチン用グリーンビン被せることはできませんが、1枚多めにもらって活用する、なんてのもありかも。
※Compostable Bagは一部、使用が認められていない自治体もあります。念のため自治体のホームページなどでご確認ください。
※カナダの一部自治体では、グリーンビンに「プラスチックバッグ」の投入が認められています。コンポスタブルのバッグを使用するより、丈夫ですし、格安で便利ですね。
コンポスタブルバッグを使用しない場合
コンポスタブルのバッグを使用しない場合は、生ごみが出るたびに、水分が染みないくらい新聞紙などでぐるぐる巻きにして入れます。これで臭いも防げるので、ハエが寄り付くのを防ぐことができます。
コンポスタブルバッグを使用する・しないに関わらず、我が家はこれらの対策のおかげで、ハエやウジ虫だけでなく、キッチンのコバエからもすっかり解放されました!
我が家のウジ虫対策②グリーンビンに直接生ゴミを入れない
お次はグリーンビン本体の取り扱いです。
グリーンビンにハエが寄り付かないようにするために、コンポスタブルの袋で密封した状態で入れる、もしくは、水分が染みてこないように、新聞紙でぐるぐる巻きにしてから入れるようにします。
また、グリーンビンに入れる際は、投げ込み厳禁!中身が飛び出ないように、そしてコンポスタブルのバッグが破れないように、そーーーっと入れます。
これは今年の我が家のグリーンビン。密封されたコンポスタブルのバッグがゴロゴロ入っています。この状態だと、まず、グリーンビンの内部は汚れません。
また、これは昨年の我が家のグリーンビン内部。昨年はコンポスタブルバッグを使用していませんでしたが、生ごみは水分が染みてこないくらい、新聞紙でぐるぐる巻きにしていました。この時も、ウジ虫・ハエの発生はゼロでした!
我が家のウジ虫対策③グリーンビンはガレージか日陰に置く
グリーンビンの置き場も要注意。
直射日光が当たる場所に置いておくと、容器内が温まり、匂いが強くなり、ハエがたかりやすくなります。できれば、ハエが寄り付けないガレージがおすすめ。我が家もガレージに置いています。
ガレージが難しい場合は、必ず日陰に置きましょう。
我が家のウジ虫対策④家の中のハエをやっつける
また、家にハエが入らないようにするのも大切。一匹のハエが命取りです!生ゴミに関係なく、どこでも卵を産み付けたりしますので。
もし家の中にハエが入ってきたら、卵を産み付けられる前に、すぐさまやっつける!徹底的にやっつける!
私は、家の中はもちろん、グリーンビンを置いているガレージの中も、ハエが入ってきたら1時間でも格闘してます(笑)
我が家のウジ虫対策⑤グリーンビンはゴミ回収毎に洗う
そして、最後の対策が、グリーンビンをゴミ回収の度に綺麗に洗うこと。
ゴミ回収で中身が空っぽになっても、グリーンビンの内部は汚れは残りがち。しかも、ゴミ回収後のグリーンビンは、蓋がきちんとしまっていないので、その間に、残った汚れに卵を産み付けられる可能性が高いです。
生ごみの水分にさえ気を付けていれば、グリーンビン内部は清潔に保たれているはず。洗うと言っても、簡単です。我が家はデッキブラシと台所洗剤を使って、軽くゴシゴシしていますが、3分もあれば終了です。
また、洗った後は、必ず完全に乾いてから、使い始めましょう。水分が残っていると、ウジ虫発生の原因になります。
まだまだある!効果的なウジ虫対策
我が家はここまでご紹介した方法でウジ虫の発生を防ぐことができましたが、さらなる効果的な対策もご紹介です。
生ごみを冷凍しておく
冷凍庫のスペースに余裕がある場合に限りますが、効果的な方法が、ゴミ回収日の朝までカチコチに冷凍しておくこと。特に、肉や魚など、ハエがたかりやす残飯だけでも、冷凍しておくと良いと思います。
ただ、この方法だと、ゴミ回収時に炎天下にさらされ、溶けた生ごみでグリーンビン内部が汚れる可能性も。内部の汚れはハエがたかりやすくなる原因なので、回収後のグリーンビン清掃は必須です。
葉っぱを入れる
グリーンビンに葉っぱを投入すると、ウジ虫の発生を防ぐことができます。
これは私の住んでいる自治体でも、虫対策として推奨されている方法です。特に松の葉は効果が高いそうですよ。落ち葉や、剪定した葉っぱ、芝刈りした芝がある際は、生ごみに被せるように投入しましょう。
ただ、毎回否定が入って恐縮なのですが、、、グリーンビン内部に汚れが付きやすくなるので、回収後の清掃もお忘れなく。
グリーンビンにハッカ油のスプレーをする
グリーンビンをガレージではなく、バックヤードなどに置いておく場合、匂いにつられてハエがたかりやすくなります。
グリーンビンの隙間に卵を産み付ける強者もいるので、グリーンビンの周りにハッカ油やペパーミント精油で作ったスプレーをして、蝿がグリーンビンに寄り付くのを防ぎましょう。
スプレーの作り方も簡単。下記を混ぜるだけ。
このスプレーは吸い込んでも体には安心ですが、効果持続時間があまり長くないのが難点。日中できれば2~3回くらいスプレーしておきたいところです。
発生したウジ虫を駆除する方法
さて、ここからは発生してしまったウジ虫を効果的に駆除する方法をご紹介です。
大量の塩を入れる
グリーンビンの中で発生してしまった場合、大量の塩を投入しましょう!塩分でウジ虫を駆除することができます。
なお、酢でも同様に退治することができますが、大量に使うと、グリーンビン内の水分量が増えてしまうのが懸念材料。ここは塩で攻めましょう。
石灰を入れる
グリーンビンに石灰を入れて、グリーンビン内のPHを下げる方法もあります。
上記動画では、おぞましい量のあやつが、石灰を入れることで見事全滅していました。(超閲覧注意映像です。再生する方、意を決してからお願いします)
石灰は「Lime」という名前でホームセンターや園芸店などで売っています。
石灰の投入については、私の住んでいる市では虫対策として推奨されているようでしたが、他の市町村については不明です。念のためお住まいの市町村のホームページなどで確認してみてくださいね。
我が家で実践しているウジ虫対策
– キッチンの生ごみは密封する
– 生ごみは新聞紙で包む、もしくはコンポスタブルのバッグで密封
– グリーンビンはガレージに置く
– 家の中、ガレージの中にハエを絶対入れない
– グリーンビンをゴミ回収ごとに洗う
その他の効果的なウジ虫対策
– 生ゴミは冷凍する
– 葉っぱを投入する
– ペパーミントスプレーをする
発生したウジ虫を退治する方法
– 塩、もしくは石灰を投入する
以上、カナダやイギリスなどで導入されているグリーンビンのウジ虫対策をご紹介しました。毎日のちょっとした心がけで、確実にウジ虫とおさらばできます。今年は虫に悩まされない穏やかな夏を過ごしましょうー!