2019年版アメリカ・カナダの高収入職種ランキング!

更新 | 2019-03-08公開

アメリカやカナダで、「儲かる仕事」って?!

US News & World Reportが発表した2019年版のU.S. News Best Jobs Rankingsより、お給料の高い上位25の職業を、その平均給与(中央値)や失業率、そして、予想される求人件数とともにご紹介です。

なお、今回のランキングは、アメリカのジョブマーケットを基にして作成されたものですが、大手求人サイト「workopolis」によると、アメリカとカナダのジョブマーケットは類似しているため、カナダでもほぼ同様のランキングと言えるそうです。(参考記事:careers.workopolis.com

1位:麻酔専門医(Anesthesiologist)

2位:外科医(Surgeon)

3位:口腔外科医(Oral and Maxillofacial Surgeon)

4位:産婦人科医(Obstetrician and Gynecologist)

5位:歯科矯正医(Orthodontist)

6位:精神科医(Psychiatrist)

7位:医師、内科医(Physician)

8位:神経専門医(Prosthodontist)

9位:小児科医(Pediatrician)

10位:歯科医(Dentist)

11位:看護麻酔師(Nurse Anesthetist)

12位:石油技術者(Petroleum Engineer)

13位:ITマネージャー(IT Manager)

14位:足病外科医(Podiatrist)

15位:マーケティングマネージャー(Marketing Manager)

16位:財務マネージャー(Financial Manager)

17位:弁護士(Lawyer)

18位:セールスマネージャー(Sales Manager)

19位:フィナンシャルアドバイザー(Financial Advisor)

20位:業務マネージャー(Business Operation Manager)

21位:薬剤師(Pharmacist)

22位:検眼医(Optometrist)

23位:アクチュアリー(保険数理士)(Actuary)

24位:政治学者(Political Scientist)

25位:医療業務マネージャー(Medical and Health Services Manager)

※ランキングは、単に給与の中央値だけを比較しているわけではなく、平均給与などの要素も加味されいるため、給与の中央値だけを見ると、順位に多少前後があります。

医師とマネージャー職ばかりのトップ25って・・・

高収入職種ランキングベスト25、いかがでしたか?

  1. 麻酔専門医
  2. 外科医
  3. 口腔外科医
  4. 産婦人科医
  5. 歯科矯正医
  6. 精神科医
  7. 内科医
  8. 神経専門医
  9. 小児科医
  10. 歯科医

 

このように、上位10位は見事に医師ばかり。医師の職種はいずれも、失業率の低さも際立っていました。そして、11~25位になると、医師の他に、マネージャー職が目立ちます。

11. 看護麻酔師
12. 石油技術者
13. ITマネージャー
14. 足病外科医
15. マーケティングマネージャー
16. 財務マネージャー
17. 弁護士
18. セールスマネージャー
19. フィナンシャルアドバイザー
20. 業務マネージャー
21. 薬剤師
22. 検眼医
23. アクチュアリー(保険数理士)
24. 政治学者
25. 医療業務マネージャー

 

マネージャー職となると、高収入なのは「職業そのもの」というよりは、単に「ポジションが高いから」。平社員より管理職のほうがお給料が高いのは、至極当然です。

これぞリアル版?高収入職種ランキング(26位-50位)

ということで、なんだか納得いかないトップ25だったので───

より現実的なランキングを求めて、次の項目では、トップ25にランクインしていない職種を、中央値給料の高い順に取り上げてみたいと思います。

※職種の横の数字は、中央値給与と、失業率を示しています。

  1. 医師助手:$104,860 / 0.8%
  2. コンピューターネットワーク設計: $104,650 / 1.9%
  3. 診療看護師: $103,880 / 1.1%
  4. 数学者:$103,010 / 0.9%
  5. ソフトウェア開発者: $101,790 / 1.9%
  6. 助産師: $100,590 / 1.2%
  7. 心理学者: $97,740 / 0.9%
  8. ITセキュリティアナリスト: $95,510 / 4.1%
  9. 獣医: $88,490 / 0.4%
  10. 建設管理者: $87,400 / 2.5%
  11. ITシステムアナリスト: $85,800 / 2.4%
  12. アートディレクター:$92,500 / 4.4%
  13. 土木エンジニア: $91,370 / 2.3%
  14. 生化学者: $91,190 / 1.9%
  15. 獣医: $90,420 / 1.7%
  16. システムアナリスト: $88,270/ 2.1%
  17. 医用生体工学者: $88,040 / 2%
  18. 産業心理学者: $87,100 / 0.9%
  19. データベース管理者: $87,020 / 1.1%
  20. 理学療法士: $86,850/ 1.2%
  21. 環境工学エンジニア: $86,800 / 1.6%
  22. 機械エンジニア: $85,880 / 1.6%
  23. 土木エンジニア: $84,770 / 0.8%
  24. 財務アナリスト: $84,300 / 1.6%
  25. 統計学者: $84,060 / 0.9%

いかがでしょうか?トップ25ランキングよりも、より身近な職種がリストに入ってきたのではないかと思います。

医師以外の医療系職種、IT職、工学系の技術職、そして企業経営にかかわるようなアナリストが高収入職種となっているようです。

同じ職業でも日本より高収入

今回ご紹介した上位50の高収入職。いずれも収入の高さに驚きませんか?

今回の結果と、日本の厚生労働省が発表している平成29年賃金構造基本統計調査の結果から比較すると───

  • 医師:日本1,232万円 アメリカ2,143万円($192,930)
  • 歯科医:日本757万円 アメリカ1,682万円($151,440)
  • 薬剤師:日本543.8万円 アメリカ1,379万円($12,417)
  • 獣医師:日本525万円 アメリカ1,004万円($90,420)
  • ソフトウェア開発:日本416万円 アメリカ1,130万円($101,790)
  • 理学療法士:日本404万円 アメリカ964万円($86,850)

※1ドル111円で計算

このように、ほとんどの職種で、日本よりも収入が1.5-2倍ほど高くなっています。日米の物価の違いを考慮しても、明らかにアメリカのほうが高収入です。しかも、日本は平均値、アメリカは中央値なので、実際はより大きな差になるはず。

アメリカが高収入というより、そもそも、日本の給与水準が世界的に見ても低すぎるわけですが───

アメリカの給与水準が日本より高い理由には、世界的な大企業が集結していること、高技能者には高待遇であること、そして、終身雇用文化がなく、会社都合での解雇がごく一般的なことなどが挙げられます。

収入アップを目指して転職するのが当たり前ですし、企業側も優秀な人材に対して高額給与で引き抜くヘッドハンティングに非常に積極的です。逆に、パフォーマンスが悪いと容赦なく解雇。パフォーマンスに関係なく、不要になった部門まるごと解雇、なんてことも。

高収入というのは、良い面ばかりではありませんね・・・

高収入職種は失業率も低い

興味深かったのが、今回ご紹介した職種はいずれも、アメリカの失業率(2019年2月時点で3.8%)と比較すると、平均を大きく下回る職種ばかりだったこと。

お給料が高いということは、それだけ引く手あまたの売り手市場であり、失業率も低くなる傾向があるようです。高収入な上に、失業する可能性も低いというのは、非常に魅力的です。

収入は物価上昇と共に上昇

また、当ブログでは3年前から同内容の記事を書いているのですが、どの職種も見事に平均年収が上がっていました。例えば、いくつかの職を2017年時点と今回の結果で比較すると───

  • 麻酔専門医: $187,200→$20,800
  • 小児科医: $170,300→$172,650
  • ITマネージャー: $131,600→$139,220
  • 弁護士: $115,820→$119,250
  • セールスマネージャー: $113,860→$121,060
  • 土木エンジニア: $82,220→$84,770

アメリカの消費者物価指数は平均して年に約2%づつ上昇していますが、給与もこの物価上昇に合わせて、確実に上昇しているようです。

なお、ご紹介した内容の元データは、U.S. Newsのサイトでご確認いただけます。

職種概要や統計情報などがより詳しく紹介されていますので、これからアメリカやカナダで就職をされる方や、現地就職を見越して大学やカレッジに通うという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

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