海外のIT系技術職の給与レポート2018|主要都市別・人種別・年代別の平均給与や残業時間、有給取得日数は?

更新 | 2018-03-20公開
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ソフトウェアエンジニア、ウェブデザイナー、データアナリスト。

こういったIT系の技術職は、給与水準も高く、海外でも通用しやすい職種の一つです。また、海外移住を考えた際に、永住権も取得しやすい職種でもあり、IT系の仕事で海外移住、海外就職を考えている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、気になる海外のIT職のお給料事情が分かる、アメリカ・カナダ・イギリス・フランスの4か国の「IT職の給与レポート」をご紹介したいと思います。

このレポートは、アメリカに本社を置く大手転職エージェント「Hired.com」が2018年に発表したもので、調査対象は1万を超える企業と10万人の求職者。そして、42万件もの採用面接とジョブオファーのデータを元にしているので、かなりリアルな数字になっています。

全く同じ仕事でも、都市や会社の業種、人種、年代によって給与水準が異なるという興味深いレポートになっているので、これからIT職で海外転職を考えている方は、ぜひ目を通してみてくださいね。気になる残業時間や有給取得日数のデータもありますよ!

2017年度IT系職種の都市別平均給与

 

高収入都市トップ5

1 ベイエリア:$142K(1562万円)
2 シアトル:$135K(1485万円)
3 ニューヨーク:$129K(1419万円)
3 ロサンゼルス:$129K(1419万円)
5 オースティン:$118K(1298万円)

※1USD=110円で計算

 

こちらは4か国の都市別平均給与を表しています。

都市別に比較する以前に、まず、給与の高さにビックリしませんか?!

日本では、IT職の中でも給与が高めとされるシステムコンサルタントでさえ、2017年の平均年収は712万円です。(→参考データ:マイナビ転職)  海外、とりわけアメリカの市場は、日本の1.5~2倍ほどの給与水準だと言えますね。

では、注目すべき都市を3つ見ていきます。

IT職で世界一給与が高いベイエリア

給与トップは、アメリカ・サンフランシスコとオークランドに広がる「ベイエリア」。FacebookやGoogleなど数多くのハイテク産業の本社が集結しているシリコンバレーのあるエリアで、やはり、と言った感じですね。

平均給与も年々伸びており、2016年から2017年にかけては5%上昇しています。

テックセンターとして急成長しているオースティン

これまでアメリカを代表するテックエリアと言えば、ベイエリアやシアトルでしたが、平均給与5位のテキサス州オースティンも、今、ハイテク産業が集まる都市として急成長しています。

健全な住宅価格、生活コストや税金の低さなどから、2010年に入ってから数多くの企業が部門や研究機関をオースティンに移設しており、今ではApple、Dell、IBMなど大手IT企業が研究機関や大きな部署を構えています。

そういえば、今年大注目のAmazon第二本社の行方ですが、オースティンは候補都市に残っていますね。

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平均給与で見ても、オースティンは昨年度に比べ7%もアップしており、今後、ベイエリアにも迫る勢いです。

給与水準が下落しているイギリス・ロンドン

世界的にはIT職の給与は上昇している一方、イギリス・ロンドンでは事情が異なります。

2015年から2017年にかけては、なんと17%も平均給与が下落。2017年には多少上昇がみられますが、世界的に見ても、物価の割には給与水準も低めです。

また、企業側は、イギリス国外から優秀な人材を確保することにも消極的になっているようで、この2年間で国外採用に興味があるという企業が7%も減少しています。

アメリカ企業は国内外に関わらず、世界から優秀な人材を確保しようと非常に積極的に動いているのに対し、イギリスではこの点に消極的。さらには平均給与も低いとなると、今後、世界的な競争力にも影響が出かねませんね。

IT技術者が世界一裕福に暮らせる都市は?

世界で見ても、最もIT職の給与が高いのはベイエリアとなっていました。

ただし。

ご存知の通り、ベイエリアのあるサンフランシスコの生活コストは異様に高く、年々高騰が続いています。下記記事でも紹介しましたが、賃貸住宅の家賃を見ても、サンフランシスコは1BR(1LDK相当)の月額家賃が約37万円と、世界一家賃が都市となっているます。

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いくらベイエリアの給与が高いと言っても、この生活コストの高さを考慮すると、決して十分な額とは言えないようです。

下記画像をご覧ください。

これは、各都市の平均給与を、サンフランシスコの生活コストに合わせて調整したものです。このように同じ土俵で比べると、ベイエリアの給与水準は、むしろアメリカ国内でも低い方になっているのです。

生活コストを調整した結果、給与水準が最も高いのはオースティン。続いて、ロサンゼルス、シアトル、シカゴが続いています。ベイエリアでの給与には劣るものの、実質的にはこれらの都市で働く方が裕福に暮らせると言えます。

ベイエリアから他都市へ移動する技術者が増加

ベイエリアの生活コストの高さに見切りをつけ、より豊かな生活を享受しようと、多くの技術者がベイエリアから他都市に流出しています。

IT技術者たちに「どの都市に移動したいですか?」という質問を投げかけたところ、上記のように、シアトル、オースティン、デンバー、シカゴ、アトランタと、ベイエリア以外の都市が並ぶ結果にもなっています。同じ仕事をして、生活がより豊かになるのであれば、この結果も当たり前ですよね。

それでも、世界のベイエリア・シリコンバレー。

私の周りでも、『IT技術者であれば、一度はシリコンバレーで働いてみたい』『シリコンバレーで働けば、経歴に拍が付く』という声も耳にします。生活コストが高かろうが、世界一のブランド力には変わりなく、技術者にとっては今後も「聖地」であり続けるのでしょうね。

業界別平均給与

IT技術者の強みの一つが、業界を問わず、様々な企業で求人があることです。

ただし、その給与水準は業界によって異なるようで、コミュニケーションや技術系のハイテク企業よりも、運送業界のほうが平均給与が高いという結果になっていました。

実際、就職活動をする際には、就職先を探すので精一杯で、業界を選んでいる余裕などありませんが、同じ仕事でも給与格差があるというのは興味深いですね。

人種別平均給与

これは日本人にとってはショックな結果です。

企業と交渉する際に提示する希望給与額、そして、実際の平均給与を、人種別に比較したところ、同じ職種であっても、いずれも白人が最も高くなっていました。

白人の平均給与額は$136K、日本円にして1496万円です。アジア人は白人に次いで高く、平均給与は$133K、日本円で1463万円です。

一方、ヒスパニックと黒人が最も自己評価が低く、且つ、実際の給与も低くなっています。

そこまで大きな差ではないにしても、この数字には、白人以外は思うように採用に至らず、希望給与額も低くなりがちという、人種問題も隠れているのかもしれませんね。

年代別平均給与

こちらは年代別の希望給与額、そして、実際の平均給与です。若いほど希望給与も平均給与も低めですが、働き盛り、そして、経験も豊富な40~44歳をピークに、以降は若干減少しています。

ちなみに、日本の年代別平均給与額のピークは、海外よりも遅く、50代となっています。(→参考データ:平均年収.jp

年代別給与を見る限りは、海外の給与は実力主義、日本はまだまだ年功序列が残る、とも言えますね。

平均勤務時間

さて、お次は、給与から離れて、平均勤務時間を見てみたいと思います。

日本のIT職と言えば、残業に次ぐ残業で、ブラックな面が多々見られますが、、、4か国の平均はどうなのでしょうか?

上記は1週間の労働時間を表しています。

半数の人が、週の労働時間は41-50時間───つまり、1日あたり数十分~1時間ほど残業をしていることになりますね。1時間以上残業する人の割合は全体でも20%ほどと少な目。逆に、全く残業をしない人が29%います。

下記記事で、カナダ人の残業に対する考え方をご紹介しましたが、やはり日本とは随分状況が異なりますね。

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平均休暇取得日数

こちらは4か国の平均休暇取得日数です。

11-15日、つまり2~3週間ほどの休暇を取る人が一番多く、30%。続いて、5-10日、つまり1~2週間ほどの休暇を取る人が21%です。21日以上、実質一ヶ月の長期休暇を取得する人も13%もいて、日本の感覚では信じられませんね。

ただ、休暇取得が5日以下という人も16%もいて、日本の平均有給取得日数は9.7日であることを考えても、全体で見ると、有給取得日数はそこまで高くはないようです。(参考データ:@Dime)

でも、これは、日本の企業と違って、退職する際に、未使用分の有給を給与として支払ってくれる会社が多いことが影響しているのかもしれません。

まとめ

  • 世界で最もIT職の平均給与が高いのはシリコンバレーのあるベイエリアで1562万円。
  • ただ、生活コストを考慮すると、ベイエリアの給与水準は他都市よりも低くなる
  • 給与水準と生活コストのバランスが良いのはオースティン、シアトル、ロサンゼルス
  • 白人の平均給与は最も高く、次いで、アジア人、ヒスパニック、黒人と続く
  • 多くの人の1日の平均残業時間は数十分~1時間
  • 年間2~3週間の休暇を取得する人が多い

 

以上、Hired.comが発表した2018年版のIT職の給与レポートのご紹介でした。IT系の職種で、これから海外就職、転職を考えている方の参考になれば幸いです。

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