プラスチック段ボール、通称プラダンで作ったミニ四駆のコース↓
実は、1年前の引っ越しの時に処分しました。でも、ここにきて息子のミニ四駆熱が再燃。自分で組み立てたり改造できる年頃になって、改めてミニ四駆の面白みにハマったようです。夫もそんな息子の姿を見るのがとても嬉しそう。親子で同じ趣味が持てるっていいですね。
そういうわけで──
3年ぶりの「ミニ四駆コース作り」が始まりました!
今回は素材を替えて、紙製のダンボール。
理由は、単に予算上の問題です(笑)なんせ、カナダではプラダンがめちゃくちゃ高い!3年前よりインフレで値段が上がったのか、1枚50ドルとか。日本だと数百円で買えると思うと、アホらしくてやめました。
でも、「猛スピードで走るミニ四駆が、紙製の段ボールなんかに耐えられるのか?!」
そんな不安が大きかったのですが、ちょっと工夫を凝らすことで、耐久性のあるコースができましたよ!ではいざ、作り方と完成したコースをご紹介です。
この記事の目次
必要な材料と道具
材料 |
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道具 |
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紙製のダンボールは耐久性が心配なので、強力な接着剤が必要ですが、今回はグルーガンを使いました。グルーガンなら、紙同士を強力に接着できますし、広範囲の接着も簡単。すぐに乾いて強固になる点も便利ですよ。
今回のコースでは、グルースティックを30本以上使いました。スティックの在庫がない場合は、こちらも忘れずに。
作り方①設計図ダウンロード
ミニ四駆のコースは、ストレート、カーブ、レーンチェンジと言ったセクションを組み合わせて作られています。今回の自作コースでは、それぞれのセクションを段ボールで作っていきます。
まずは、タミヤ公式ページで配布されている設計図をダウンロードしましょう。設計図には各セクション毎にサイズが書かれているので、これに従って作れば、公式規格と同じコースが作成できますよ。
ジャパンカップ ジュニアサーキット&オーバルホームサーキット コースレイアウト作成用データ
作り方②コースレイアウトを考える
次に、ダウンロードした設計図を元に、どのようなレイアウトにするか考えて、必要なパーツの数を確認します。
今回我が家で作ったコースは、「ジャパンカップジュニアサーキットの基本コース(オーバル)。ただ、どうせダンボールの材料費は無料ですし、より大きいコースにするべく、ストレートを余分に2こ追加してみました。レーンの数も公式設計図と同じ3レーンにします。レイアウト案はこんな感じ。
このレイアウトにするために、ストレートx5、コーナーx8、レーンチェンジx1づつ用意していきます。ジャパンカップジュニアサーキットの基本コースと同じにする場合は、ストレートは3つでOKです。
ちなみに、このレイアウト案のコースサイズは、下記の通り、どデカイです。
- 横:約3m60cm
- 縦:約1m50cm
ストレートを2本追加せずに、基本コースのままで作っても、縦は3mほど。作り始める前に、まずは置き場の確保が必須です。
作り方③設計図に従ってダンボールを裁断
必要なパーツの数が分かったら、設計図にそってダンボールを裁断していきます。
タミヤ公式の設計図だけでは少し分かりづらいので、セクションごとに、より分かりやすい設計図を用意してみました。公式設計図に掲載されていな箇所のサイズは、ミニ四駆コースの公式規格「レーンの幅115mm、フェンス(壁)の高さ50mm」に沿って作成しています。
ストレートセクション
こちらはストレートのパーツです。段ボールを上記のサイズで枚数分カットします。もし2レーンで作る場合は、縦は345mmではなく、115mmx2=230mmとなり、レーンの壁も3枚でOKです。
カーブセクション
コーナーに使う「カーブセクション」用のダンボールの裁断が少し難しいです。
公式設計図によると、3レーンの一番外側までの長さは717mmなので、そこからレーン幅115mmとフェンスの厚み(=今回はダンボール自体の厚み)をプラスして、内側のレーン幅を決めていきます。写真のように、レーン幅をマークした紐をコンパスのようにしてダンボールにマーキングをしていきました。
また、カーブ部分のフェンスは長めに作っておいて、後から余分な部分をカットするのが簡単ですが、大体の目安となるサイズがこちら。一番外側から、
- 約570mm
- 約480mm
- 約390mm
- 約300mm
となります。フェンスの厚みによっても多少の誤差が生じるので、直径x円周率÷8で求めた結果に少し余裕を持たせた数字です。
ちなみに──
我が家はより簡単にするべく、本来は2つのカーブセクション部分をくっ付けて、1つのセクションにして作りました。レイアウトを変更したい時に、融通が利きづらくなりますが、スペースの都合上、今後もオーバルコースのままだと思うので、つなげて作ってもまぁ問題ないでしょう。
レーンチェンジ
今回のコース作りの最難関は、やっぱりレーンチェンジと呼ばれる立体交差です。難しいというより、手間がかかって大変というべきか。
まず、段ボールはこのようにカットします。公式コースのように、緩やかなカーブを付けるのが理想ですが、作るのが大変なので、「直線」で再現していきます。
これを組み立てた時のイメージが付きづらいと思うので、、、作り方の順番を無視して、組み立てた後の完成写真をどうぞ。
作り方④ダンボールを透明テープで補強する
さて、段ボールの裁断が終わったら、お次はダンボールコースならではの一工程です。
なんと言っても、ダンボールコースの大きな心配が、紙が破れること、壊れること。この不安を減らすために、フェンス部分のダンボールは、荷造り用透明テープを3重巻きにしました。ミニ四駆がフェンスにぶつかりやすいカーブ部分は5重巻き位にしています。フェンスの数が多くて、ほんっっとに大変だった・・。
かなり手間がかかる作業ではありますが、これによりダンボールの強度がだいぶ増しました!
また、最後の工程で、セクション同士をテープでつなぎ合わせてコースを完成させますが、脱着の度に段ボールが剥げるのを防止する目的で、予め、セクションのつなぎ目となる床にも、透明テープを貼っておくといいですよ。これは我が家の失敗の教訓です(笑)
作り方⑤レーンのフェンスを接着する
お次は、いよいよ組み立て工程。レーンにフェンスを取り付けていきます。
プラスチック段ボールで作った時は、透明テープで仮止めしてからグルーガンで接着しましたが、紙の段ボールだと、仮止めテープをはがすときに、段ボールが破れる可能性もあるので、仮止めはせず、手で押さえながら、直接グルーガンで接着していきます。
グルーガンの接着が完了したら、さらに何か所か、透明テープも貼ってフェンスを補強しました。
各セクションにフェンスを取り付けると、こんな感じになります!
レーンチェンジのスロープ部分には、段ボールの支柱を作って、坂道を支えるようにしました。
作り方⑥セクションをつなぎ合わせる
最後に、当初考えたレイアウト案のように、各セクションをつなぎ合わせていきます。セクション同士の接着には、荷造り用透明テープではなく、脱着しやすいよう、布テープや養生テープがおすすめ。
これで完成!!
かなりド迫力な大きさのコースとなりました。繋がった姿をみると、ようやくここまできたかと、感激もひとしお。
走行動画
ではいざ、走らせてみたいと思います・・。
目を輝かせ、走らせるのを楽しみにしている息子。ダンボールが一発で壊れるんじゃないかという不安に駆られる夫と私。果たして、ちゃんと走るのでしょうか?!
やったーーーー!やりましたーーーー!!
壊れなかったーーーー!!!
ちゃんと走ったというより、コースが壊れなかったことに感激(笑) 走行させた後の段ボールを確認しても、破れや傷はなし!頑張って透明テープをぐるぐる巻きにした甲斐がありました。
その後も、息子がミニ四駆を改造しては走らせて、を繰り返していましたが、カーブのフェンスも、全くぐらつくことなく、頑丈。グルーガンでの接着であれば、フェンスの強度は問題なさそうです。
かかった費用と時間
さて、今回の費用と作業時間はと言うと。
段ボールで作ったので、費用はテープ2本の代金とグルーガンの予備スティック代のみなので、5ドルくらい。日本だと400円くらいになると思います。
問題は時間です。
今回は夫、私、そして息子の3馬力で作りましたが、それでも完成までに要した日数は1週間。時間にすると、多分、15時間くらい!!3人分の時給で考えたら、売られている公式コース価格の3倍以上高ような気が。。。
ダンボールコースはアリ?ナシ??作ってみた感想
今回、ダンボールでミニ四駆コースを作ってみたわけですが、以前作ったプラダンのコースと比較して気付いた点がいくつかあります。
- 段ボールの補強に時間がかかり、作る手間はプラダンの2~3倍以上
- 段ボールでもフェンスの強度はしっかり出たものの、やっぱりプラダンの強度には勝てない
- 段ボールはボコボコして、あまりスピードが出ない
- ブレーキスポンジなどを付けていると、さらにスピードが出ない
とまぁ、1週間も家族総出で作ったというのに、けっこう残念な結果(笑)
特にスピードが乗らない点は、ミニ四駆コースとして命取り。ダンボールの折り目や表面の凸凹のせいで、どうしてもスピードが落ちてしまうようです。
走行動画を見ていただくと分かるように、猛スピードで走るはずのミニ四駆が、なんだかラジコンレベルに毛が生えたようなスピードになってますよね。過去に地方大会で2位になったことがある、夫ご自慢のミニ四駆なんて、ブレーキスポンジのせいで、手持ちのミニ四駆の中で一番遅かったくらい。
折り目が全くついてない、大きくて綺麗なダンボールで作ったり、地面にも透明テープを綺麗に貼ったりすれば、多少は改善すると思いますが、それでも強度や手間の問題を考えると──
プラダンが買えるなら、迷わずプラダンで作りましょう!!
「そのうち飽きるだろうし、ちょっとの間だけ遊べればいい」という方なら、ダンボールなら費用も掛からないし、処分も簡単なので良いと思います。でも、改造したミニ四駆を走らせたい方や、大会で勝つために微調整したい方などは、段ボールで作るのはナンセンス!
買っても1枚数百円と激安なので、プラダンを買いにホームセンターに向かうのです。かなり大きくて運ぶのが大変なので、車がない方はAmazonでポチるのです。さほど手間もかからず、スムーズな走行ができるコースが作れますよ!
下記の記事で、プラダンで作ったコースの動画などもあげていますので、良かったらあわせてご覧ください。
でも───
プラダンではなく、ダンボールを使ったからこそ、どうしたら頑丈に作れるか、家族で考えながらワイワイ作れたので、それはそれで楽しい時間でもありました。
息子も、自分で頑張って作ったものがちゃんと形になったことが、とても嬉しかったみたい。彼にとってもいい経験になったと思います。ダンボールコースは、親子の工作プロジェクトにはもってこいかもしれませんね。
ちなみに、今回作ったジャパンカップJr.サーキットを購入すると、Amazonでは13,000円ほど。
一回り小さい2レーンのオーバルホームサーキットだと6,000円とお手頃価格。手間をかけずに、頑丈、且つ、スムーズな走行ができると思えば、買うのもおすすめです。
タミヤ ミニ四駆 ジャパン カップ Jr.サーキト 69506
今回作ったものとほぼ同じコース。3レーン、サイズ306cm×144cm。
タミヤ ミニ四駆特別販売 ミニ四駆 オーバルホームサーキット 立体レーンチェンジタイプ (ライトグリーン/ブルー) 69569
上のコースよりも一回り小さめ。2レーン、サイズ216cm×120cm。
以上、とても長い記事を最後までご覧いただき、どうもありがとうございました!ミニ四駆コース作りの参考になったら嬉しいです。