「カナダで覚えたその英単語、アメリカでは通用しないかも?!」
アメリカとカナダ、お隣同士の国なのに、違いは色々。以前の記事(→アメリカとカナダはこんなに違う!実際住んでみて感じた16の違い)では、文化習慣などを中心に二つの国の違いをご紹介しましたが、今回は英語表現の違いやカナダならではのスラングをご紹介したいと思います。
この記事の目次
Hydro
- 意味:電気代、もしくは電気会社
- 発音:ハイドロ
- アメリカでの言い方:Electricity, Electric
- 例文:“How much is your Hydro bill?”
Hydro Bill─────まるで「水道代」のような響き。でもカナダでは「電気代」を意味します。
Hydroは元々「水力発電」という意味ですが、カナダでは原子力発電であっても「Hydro」。アパートなどで「Hydro included」と記載されていたら、家賃に電気代が含まれているという意味です。
In Canada, when we say hydro we mean electricity
— Snow Mexican (@KatieSiegner) 2016年6月24日
Molson Muscle
- 意味:ビール腹
- 発音:モルソンマッスル
- アメリカでの言い方:Beer belly
- 例文:“You drank a lot of beer!” “Yeah, I am working on my Molson Muscle.”
カナダの人気ビールブランド「Molson」から派生した言葉。『Molsonで出来た筋肉』───ビール腹にプライドすら感じる呼び方です(笑)
For my importation to Canada, the good news is that I know:
Hoser
Canadian bacon is not the same
And…I have plenty of Molson muscle!— The Original TBR (@TBR_Not_a_troll) 2016年11月9日
Two-Four
- 意味:ビールの24缶入りケース
- 発音:トゥーフォー
- アメリカでの言い方:flat, case
- 例文:“Can you go to the Beer Store to buy a Two-Four?”
スラングではありますが、カナダの公共放送CBCのニュースなどでも使われるくらい一般的に使われています。
Ceaser
- 意味:ウォッカの貝入りトマトジュース割り
- 発音:シーザー
- 例文: “Ceaser with Clamato is way better than Bloody Mary!”
Ceaserはトマトジュースをウォッカで割ったカナダ発のお酒。
でも普通のトマトジュースではなく、貝エキス入りの「Clamato」というトマトジュースで作ります。貝エキスと聞くと、一瞬怯むところではありますが、飲んでみるとめちゃウマ!!カナダ人の大好きなカクテルです。
でも、これが通用するのはカナダだけ。ひとたびアメリカに行ってCeaserを頼めば、シーザーサラダが出てくることでしょう・・。
My parents have no ketchup in their house but 5 bottles of Clamato so that we can always have a ceaser.
— Erika Ann (@erikaaoxo) 2018年5月24日
Homo milk
- 意味:脂肪分3.25%の牛乳(全乳)
- 発音:ホモミルク
- アメリカでの言い方:Whole milk
- Homogenized Milkの略なのに、「Whole Milk」の意味で使われる
- 例文:“Can you get the homo milk bag?”
日本で売られている普通の味の牛乳は、カナダでは「Homo milk」と呼びます。ホモミルクと言う呼び名だけでも世界の人を戸惑わせてしまうのですが、意味もややこしいです。説明していても混乱するので、小文字にて。
- カナダの「Homo Milk」=世界の「Whole Milk」の意味
- カナダで「Whole Milk」=Non-Homogenized Milk。全乳に関係なく、均質化されていない牛乳の意味
牛乳が袋入りなだけでも驚きなのに、「ホモミルク」という名称。ある意味、牛乳は「カナダの洗礼」ですね。
forget maple syrup, the real welcome to canada is your first bag of homo milk
— dipshit jackpot (@_zellyn) 2018年2月18日
Even after years around Canada it STILL takes us by surprise in corner store when asking for milk and the guy says ‘Homo? Or 1%?’
— colin and justin (@colinjustin) 2015年3月15日
カナダの牛乳と言えば、「袋入り」。良かったら下記記事も合わせてどうぞ!
牛乳が袋入り?カナダの牛乳事情は驚きの連続!
Pop
- 意味:炭酸飲料
- 発音:ポップ
- アメリカでの言い方:Soda、Pop、Coke
- 例文:“What would you like to drink?” “Pop, please.”
お隣アメリカではSoda、Pop、Cokeと地域によっては様々な言い方がある炭酸飲料ですが、カナダでは全土で「Pop」が主流。
Idk who needs to hear this but.. ITS SODA NOT POP. POP IS A SOUND, NOT A DRINK. Bye.
— BCE (@jzhane2_) February 7, 2019
Double Double
- 意味:クリーム2杯・シュガー2杯、クリーム2杯・シュガー2杯入りのコーヒー
- 例文:”Can I have a large double double?”
カナダならではの言葉と言えば、これが一番有名かも!?
大人気コーヒーショップ「Tim Horton’s」でカナディアンが好んで注文する方法です。Tim Horton’sだけでなく、他のコーヒーショップでも通じます。でも、シュガー2杯ってかなり甘い。
Recently learned that a “double double” is a burger in the states. (It’s a coffee preference in Canada – double cream, double sugar)
— Norm Kelly (@norm) 2017年7月31日
Timmies
- 意味:Tim Horton’s
- 発音:ティミーズ
- 例文:”The bus driver stop to get timmies – that’s Canada”
そして、カナダ人が愛してやまないTim Horton’sも、通称「Timmies」で親しまれています。でも、ついつい「Tim」と略したくなるのは私だけ?!そのほうが短くて簡単なのにー。
showing up to class late
😭
_/||\_
_/¯ ¯\_showing up to class late with timmies
🤠
👊/||\_
_/¯ ¯\_— ju (@juliadigs) February 5, 2019
Whitener
- 意味:コーヒークリーム、クリーミングパウダー
- 発音:ホワイトナー
- アメリカでの言い方:coffee creamer, non-dairy creamer
- 例文:”I want some whitener for my coffee”
コーヒーなんかに入れるクリーミングパウダーや、液体状のクリーム。あれを、なんと、「ホワイトナー」って言うんですよ、みなさん!
確かに入れると白くなります。なんてダイレクトな英語なんでしょう!でも、なんだか、漂白剤っぽくて馴染めない・・
Coffee “whitener”? Is that the same thing as creamer? Strange findings in Canada
— Jonathan Sims (@jsimsphoto) March 24, 2018
Freezies
- 意味:棒状の袋に入ったアイスキャンディ
- 発音:フリージー
- アメリカでの言い方:Freeze pops, Otter Pops, Popsicles
- 例文:”Hot summer days call for freezies!”
Freeze Pops、Popsicles、Ice Poles、Otter Pops、Tip Tops、Ice lolly─────各国様々な呼び方があるこのアイス。カナダではほぼ全員が「Freezies」と言います。
I have never heard of ice pop or freeze pop. But I think freezies is a Canadian way to call them.
— Kirsten Alyssa (@_kirstenalyssa) August 5, 2018
Chesterfield
- 意味:ソファー
- 発音:チェスターフィールド
- アメリカでの言い方:Sofa, Couch
- 例文:“I’m not feeling well.” “Oh lie down on the chesterfield for a while.”
お隣アメリカの影響も大きく、カナダでもSofaやCouchが主流になってきていますが、年配層を中心にまだまだ使う人もいます。
I hate when I have to tweet the word “couch” because it has less letters than “chesterfield”. #CanadianProblems #Canada
— Christopher Blatch (@chris_blatch) 2016年8月3日
Elastics
- 意味:輪ゴム
- 発音:エラスティック
- アメリカでの言い方:Rubber bands
- 例文:”My mom always have elastics wrapped around her wrist ready to go”
カナダでもRubber Bandは通じますが、「Elastics」と言う人が多いように思います。髪を結ぶゴムも「Hair ties」よりも「Hair elastics」が一般的。
When I refer to these as ‘elastics’ I get a quizzical look from my American friends. Is this a Canadian thing? pic.twitter.com/Cr9OUcyqx0
— Kevin Falk (@Kev_Falk) December 5, 2017
Pencil Crayons
- 意味:色鉛筆
- アメリカでの言い方:Colored Pencils
- 例文:”I coloured the picture with pencil crayons.”
初めてこれを聞いた時、クーピーみたいなものを指すのかと思いました。なんてことはない、普通の色鉛筆です。でも、なんだか可愛い言い方にほっこり。
Wait what? What do other people call them?
— Rushan Shekar (@rushanshekar) 2017年4月21日
Loonie / Toonie
- 意味:Loonie→ 1ドルコイン、Toonie→2ドルコイン
- 発音:ルーニー/トゥーニー
- 例文:“Can you change a Toonie for two Loonies?”
ルーニー・トゥーニーはかなり一般的に使われる言葉です。むしろ、わざわざ「1 dollar, 2 dollars」という人を聞かないくらい。
ルーニーは1ドルコインに刻まれた「ルーン」という鳥にちなんだ愛称ですが、トゥーニ―(2ドルコイン)はTwoにちなんで語呂良く呼ばれるようになりました。
ちなみにカナダのお金の呼び方は下記の通り。5¢、10¢、25¢はアメリカと同じ呼び方です。
$1 – Loonie
25¢ – quarter
10¢ – dime
5¢ – nickel
being tall is funny because sometimes old people will ask me to reach something for them in public and they will tip me 1 loonie
— rob 🌈 (@robinnope) April 27, 2018
Runners
- 意味:スニーカー
- アメリカでの言い方:Sneakers, Tennis shoes, Athletic shoes
- 例文:”Bring your runners. The road is very bumpy.”
カナダではスニーカーよりも「ランナーズ」という言葉が一般的。「スニーカーなんてSneaking(コソコソする)用だよ」、なんていうジョークも。
でも、お隣アメリカでは一般的な運動靴を「Tennis shoes」と呼ぶ人が多くて、それはそれで面白い。
Twenty years in and still the linguistic differences. Just when we had recovered from the “runners” vs. “Tennis shoes” debacle of ’16.
— Sarah Bessey (@sarahbessey) September 1, 2017
Toque/Tuque
- 意味:ニット帽
- 発音:トゥーク
- アメリカでの言い方:beanie, knitted hat
- 例文:“-30?! It’s better to put on your tuque today!”
カナダの冬には欠かせないニット帽は、「トゥーク」という呼び方が一般的。フランス語源の言葉です。
Imagine you marry someone who calls a toque a ‘beanie’. That’s what it’s like to live in America I bet
— Kayleigh Bosnick (@Bosknickers) December 29, 2018
Toboggan
- 意味:そり、そり遊び
- 発音:トバーガン、トボガン
- アメリカでの言い方:sled
- 例文:“Let’s go tobogganing! Grab your toboggan!”
元々はファーストネイションの言葉に由来し、長細い木製のそりの意味で使われていましたが、今はそりの形には関係なく使われます。
私の近所にも「Toboggan Hill」と呼ばれるそり山があるんですが、この単語に馴染みが無さすぎて、覚えるのに1年以上かかりました。「あの、ほら、あの公園、タ・・バッガンヒル?がある公園」なんて(笑)
We have a saying here in Canada: If you can walk up a toboggan hill, you can do anything. #APartOfOurHeritage pic.twitter.com/w8ZXPp2n05
— Tom Flood (@tomflood1) January 29, 2019
Muskoka chair
- 意味:屋外用のイスの種類の一つ
- 発音:ムスコカチェアー
- アメリカでの言い方:Adirondack chair
- 例文:”Sitting on a Muskoka chair and watch the sun set over the lake – that’s perfect summer holiday.”
アメリカやカナダで、コテージや家の庭先などに、こんなカラフルな椅子を見かけたことはありませんか?
屋外用のリラックスチェアとして人気のこの椅子。アメリカとカナダでは呼び方が違います。
- アメリカ:ニューヨーク州の山岳リゾート地「アディロンダック」地域に由来
- カナダ:オンタリオ州のレイクリゾート地「ムスコカ」地域に由来
両者とも、それぞれの国の自然豊かなリゾート地に由来しているのが面白いですね。
湖の多いカナダでは、「レイクサイドのコテージに行って、ムスコカチェアーに座ってボーっとする」───そんな夏の休日を理想とする人が多くいます。
I’m laughing they re-did the waiting area for international arrivals and replaced all of the seating with… Muskoka chairs… Welcome to Canada…
— Leach @ MY HECKING SPOUSE!!! (@mixterleach) February 2, 2019
Parkade
- 意味:立体駐車場
- アメリカでの言い方:Parking garage, Parking deck
- 例文:”Snow storm is coming. It’s better to park in the parkade.”
カナダ全土で広く使われていますが、特にバンクーバーやアルバータなど西側ほど一般的。自転車用の「Parkade」もあったりします。
New bike parkade opens at King Edward Station on the Canada Line: https://t.co/Cq5FmE7APl 🚴🏻♂️ pic.twitter.com/FgqZs0V8GZ
— urbanYVR (@urbanYVR) June 13, 2018
ABM
- 意味:ATM、現金自動預け払い機
- アメリカでの言い方:ATM
- 例文:”Where is the closest ABM?”
お金を引き出したりするATM。カナダでもATMは使いますが、「ABM」という単語も使われています。ATMがAutomatic Teller Machineの略なのに対し、ABMはAutomatic Bank Machineの略です。
カナダ移住当初、「ABM」と大きく表示されたキャッシングマシーンを前にして、『もしかして、違う目的の機械か・・??』と、ドキドキしながら利用していました(笑)
We have more channels for your everyday banking transactions. You can use our Scotia Online, TeleScotia, Scotia ABM’s and Scotia Mobile.
— Scotiabank VI (@ScotiabankVI) January 1, 2015
Humidex
- 意味:湿度と温度から計算した不快指数
- アメリカでの言い方:Heat index(ただし、計算方法は異なる)
- 例文:”Humidex hits 42 in Montreal.”
「Humidex」はカナダ気象庁が採用している言葉で、温度と湿度から計算した不快指数を表しています。カナダの天気予報やニュースでよく使われるので、下記の数値の目安を知っておくと便利。
- 30~:不快
- 40~:かなり不快、激しい運動は控える
- 45~:危険、熱中症の危険あり
ちなみに、モントリオールで53人もの死者を出した2018年夏の記録的な熱波。Humidexは最高で45前後を記録していました。
Humidex will reach 40 in Montreal once again, Environment Canada warns https://t.co/0CmYx6fHx6 pic.twitter.com/NoukCQQPhX
— CBC Montreal (@CBCMontreal) July 23, 2018