辛すぎるよ、北米の賃貸住宅文化。「入居中の内覧」が続いてストレスの嵐です・・

更新 | 2018-04-09公開

カナダに来て3年半、ずっと賃貸住まいだった我が家ですが、ようやく決心───

家を購入することにしました!

引っ越し期日が迫ってきたんですが、最近、ストレスを感じることが多くて。それは、カナダやアメリカでは一般的な、賃貸住宅の退去時の「ある習慣」のせいなんです。

入居中でもお構いなし。次々に内覧にくる人たち

我が家の賃貸契約では、退去の通知は2か月前。大家さんに退去したい旨を伝えたのですが、その2日後から、次々にやってくる内覧の依頼!

「明日の3時~4時で内覧したい人がいるんだけど、都合はどうですか?」

「明日、もう一組入ったの。5時~6時は?」

日本では考えられませんよね?!

今まで日本では学生時代から長く賃貸住宅に住んでいましたが、入居中に内覧希望者が入ってくるなんて、一度もありませんでした。逆に、自分自身も人が住んでいる部屋に案内されたこともありません。入居中の物件は、間取りと写真でどんな部屋が想像して入居を決めたくらいです。

でも、アメリカやカナダでは、賃貸住宅にまだ入居者がいたってお構いなし!大家さんは、退去の知らせをもらうと、急いで次のテナントを探し始め、家をレント希望者に内覧させていくのです。

確かに、次の入居者を即刻見つないと、収入が確保できませんもんね。大家さんの気持ちもわかりますし、ここでは当たり前の文化習慣です。郷に入っては郷に従えで、受け入れるしかありません。

内覧のルールは24時間前通知、朝9時~夜9時まで

カナダも州ごとに多少ルールは違うようですが、私の住んでいるオンタリオ州では、大家もしくは不動産エージェントが24時間前に通知していて、朝9時~夜9時の内覧の場合、借主は受け入れないといけないらしいです。

でも、いきなり、「明日の14時からお願いね」なんて言われても、住んでいる身としてはかなり大変!

ある程度は部屋を片付けないといけません。クローゼットや引き出しの中だって見られます。また、留守中は勝手に家の中に入られることになるので、外出する際に、パソコンや貴重品など、大切なものは全て持ち出しておく必要だってあります。

それに、なんといっても、落ち着かない!内覧予約が入っていたら、ヨレヨレの家着で、のんびりソファーでくつろぐことも出来ません。

内覧のたびに、自分がどんどん消耗していく気がしました・・

気分はまさにこれ。次々に現れる内覧希望者からの攻撃!

来客があったり、下の子のお昼寝中などもあったので、ある程度、時間調整はしてもらったんですが、ルールを守っている限りは受け入れる必要があります。先方から指定された日時を2回お断りした時には、「24時間前に通知しているのに受け入れないなんて!」と不機嫌になられることも・・。

しかも、今、我が家が住んでいるエリアは賃貸物件が少ないのと、時期的な需要もあるのか、とにかく内覧希望者が次から次へやってくる!

多い日は、1日10回くらい不動産エージェントとの日程調整の電話をし、2~3週間の間に合計20組近くの内覧希望者がやってきました。もうヘトヘト・・。

知らない人が勝手に入ってくる

愚痴はまだまだ続きます・・。

内覧はしょうがないにしても、怖いなぁと思ったのが、家に入ってくる人の素性が全く分からないことでした。

我が家の物件の場合、内覧の際に立ち会うのは、顔見知りの大家さんではなく、全く知らない不動産エージェント。しかも、1社ではなく、様々な不動産エージェントが出入りします。

内覧希望の時間になったら「Hi!」なんて笑顔で家に入ってくるけど、本当にあなたはエージェント?!

ビジネスカードをくれるわけもなく、下の名前を名乗る程度。指定の時間に来ているから、エージェントとお客さんに間違いないんだろうけど・・。

中には、エージェントもいなくて、3人組の男性客だけで入ってくることもありました。

5時から約束してたけど、エージェントが遅刻してて。今彼も向かってるから、先に見させて。

お客さんだけ先に受け入れたものの、結局そのエージェント、最後まで現れなかったし。

ちょっと粗くて感じの男性3人組だし、怖かった・・。泥棒の下見とかじゃないよね?うちには高価なものなんて何一つないよ!!もう疑心暗鬼です・・・

次の入居者が決まって一安心!──と思ったら

とまぁ、気力も体力も消耗しきって(大げさか)、愚痴も溜まった2~3週間でした。途中、入居希望者も4組ほどいたのに、大家さんがなぜか断ったりして。大家さんを恨みかけたりもしました。

この間、唯一のメリットは、家の中がいつもより綺麗に保たれていたことでしょうか。夫も珍しく掃除に協力的でしたし(笑)

次の入居者が決まったとの連絡があり、ようやく終わりを見せた内覧攻撃。でも、安堵していたのも束の間、最後の一打が襲ってきたのです。

次の入居者が家具の配置を決めたり、カーテンを準備するために、計測をしたいんだけど、明日の5時でも大丈夫?

全然大丈夫じゃないーーー。しかも急ーーーー!

大家さんのためにも、北米カルチャーとしても、内覧はしょうがありません。

でも、計測って・・。購入する家ならまだしも、賃貸ですよ!?入居してから家具の配置を決めなさいよ!入居してからカーテン準備しなさいよーーー!

内覧でもストレスだったのに、さらなる攻撃に、もうグッタリ。

内覧が終わってせっかく回復してたところにメラミ。もう瀕死・・

不動産エージェントには、「家具を動かされても嫌だし、お断りできませんか?」と一応聞いてみましたが、無理とのこと・・。結局、家具や持ち物には触れない&写真やビデオは撮らない、という約束で、受け入れることになりました。

計測だけのはずが、なぜかガレージやクローゼットまで

リラックスしている日曜の夕方にやってきた不動産エージェント&次の入居者2人&その娘夫婦。ただでさえ、いい気がしない訪問だったのに、私のイライラがマックスになってしまったのが───

内覧ではなく、計測するだけのはずなのに、ガレージやクローゼット、地下のストレージのドアまで開けて中をチェックしてみたり、「ここは窓はないよねー」なんて言いながら、どう考えても窓がないバスルームやランドリールームの中まで入ってみたり。

ここはタウンハウス。お隣さんに面しているその部屋に、窓なんてあるか!

計測するだけでなく、至る所を確認して帰っていきました。まさかランドリーやクローゼットまで入られるなんて・・。普通に下着とかも置いていたのにーー。

カナダにきてストレスを感じることがあまりなかった私ですが、この日は自分でもびっくりするくらいイライラ。心底ストレスを感じまくって、倒れ込みそうでした。。。


今住んでいる賃貸住宅は内覧件数が多い方だったとは思いますが、時期やエリアによっては、こんなこともあるので、北米地域で賃貸物件を借りる方は、くれぐれも覚悟しておいてくださいね。十分、体力と気力を温存して、乗り切ってくださいませ。

愚痴みたいな、いや、愚痴だらけの記事になってしまってすみません。。最後までお読みくださった方、本当にありがとうございます!!

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