私のおばあちゃん、ファンキーでした。

更新 | 2017-08-06公開

 

小さい頃はおばあちゃんの家で過ごすことが多かった私。その当時は何も思わなかったけど、大きくなってから改めて考えてみると、

私のおばあちゃん、ファンキーでした。

超内輪話で恐縮ですが、今回は我が家のおばあちゃんのちょっと変わったエピソードをいくつかご紹介させてください。

喉が渇いたら

出先などで、喉が渇くこともありますよね。夏場なんて、特にそう。熱中症対策が叫ばれる昨今は、喉が渇く前に水分補給することが推奨されているくらいです。

でも、私が小さな頃、おばあちゃんに「喉が乾いたー!」と訴えると、必ず言われたのが、このセリフ──

つば、飲んどき。

まさかの、唾(笑)2歳くらいの時から、いつもこの返答をされていたもんだから、当時は言われた通り純粋に、唾を飲んでました。でも、唾をいくら飲み込もうが、もちろん、一向に喉は潤わないわけで。

 

「おばぁちゃん、唾飲んでも、喉渇くでーー!」

私が訴えてたところで、返ってくる言葉はこれ。

足らんのや。もっと、飲み込んどき。

全く、太刀打ちできず(笑) お茶やジュースなんて買ってもらえるわけもなく、家に帰るまで、ひたすら唾を飲み込みながら、我慢したものです。

ヘビースモーカー

おばあちゃん、ヘビースモーカーでした(笑)

60代の頃は2日で1箱は無くなっていました。つまり、一日10本とか。しかも、お気に入りの銘柄は「セブンスター」。けっこう強いほうですよね?!その後も、70代後半まで喫煙は続いていたと思います。

白髪&しわしわのお顔で、タバコ──

当時こそ、おばあちゃん像として、全く違和感なかったけど、今考えると、なかなかぶっ飛んだおばあちゃんだったなぁと思います。

3歳児にシュールなお使い

おばあちゃんが、と言うより、昔はよくあった話だけど、タバコついでに、もう一つ。

おばあちゃんの家は、村人みんな知り合い、と言うような、小さな田舎にありました。車も通らない小道が多かったので、3歳ともなると、私もご近所のお店へとお使いデビューしたわけです。何を買いに行っていたかと言うと、野菜や砂糖などもあったけど、一番多かったのが、

タバコ!

子供が一人でタバコを買いに行くって、昔ならではの光景ですよね。子供にとっては、野菜などと違って、いつも値段が一緒のタバコは一番簡単なお使いでした。

でも、3~4歳の子供が「セブンスターください」なんて言っちゃうんだから、今思うと、なんてシュール(笑)

そして、お使いに慣れてきた頃には、タバコもカートン買いにレベルアップです。おばあちゃんに言われた通り、「ライターも付けてや」なんて、ちゃっかりとお願いするのも忘れずに。

アメリカ被れ

これはおばあちゃんだけでなく、おじいちゃんもなんですが、二人ともアメリカ大好き。

決して裕福なわけではなく、一般的な家庭だったのですが、親戚がアメリカにいたこともあり、コツコツお金を溜めては夫婦でアメリカに訪れていました。たぶん、生涯で4回くらいは遊びに行っていたと思います。最後は、確か75歳くらいの時。

日本のド田舎の家なのに、家の中はアメリカ製品が溢れていて、食べ物の好みもやけに欧米仕様。

魚ら、あかん。肉、食べにゃぁ、精つかん。

大好物は肉!本当、たくましいおばあちゃんでした(笑)

 

朝から、米ら、食べたないわ。

朝食も絶対パン派。そして、アメリカンサイズのどデカいカップでコーヒーを飲むのが定番。後々、世のおばちゃんと言えば、『緑茶をすすりながら、ご飯に焼魚』、そんなイメージだと知り、うちのおばあちゃんとのギャップに驚いたものです。

 

そして、おばちゃんがいつも食べていたお菓子と言えば、リグレー(Wrigley’s)のミントガム。

ガムはこれやないと、歯にくっ付く。

と、総入れ歯だったおばあちゃんの御用達。日本のガムなんて、ろくに試したこともないくせに、これ以外の銘柄は毛嫌い(笑)

 

日に何本もタバコを吸い、朝から大量のコーヒーを飲み、ガムを噛み、そして肉食。健康とは程遠い面も多かったですが、それでも、大病をすることもなく、ボケることもなく、89歳まで長生きしてくれました。

ファンキーな面もありながら、とても働き者で、毎日、農作業や家事に一生懸命。優しくて、頼もしくて、本当に大好きだったおばあちゃん。夏になって喉が渇くと、つい、おばあちゃんがよく言っていた「唾、飲んどけ」を思い出して、笑ってしまう私です。

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