カナダ・オタワ観光ガイド①国会議事堂の攻略法!絶対外せない見どころは3つ

更新 | 2017-01-10公開

オタワと言えば、パーラメントヒル(Parliament Hill)と呼ばれる丘に建つ、「国会議事堂」が有名です。オタワに来たら、ここを見ないことには始まりません!

日本の国会議事堂と違って、観光スポットとして解放されていて、衛兵交代式、内部見学ツアー、展望タワー、夜のイルミネーションショーなど、ここだけでも1日観光できるくらい、見どころが満載!しかも、いずれも無料なのもありがたいところです。

今回はオタワ観光に必須の国会議事堂の見どころや、攻略法をたっぷりご紹介したいと思います。

特に今年はカナダ建国150周年。盛大なイベントも多く行われる予定なので、今年はオタワ観光の大チャンスですよ!

衛兵交代式(Changing the Guard)

国会議事堂の見どころの一つ目が、衛兵交代式。夏季限定ですが、毎朝10時から行われていますので、朝の観光はこれで決まりです!

伝統的な儀式ではありますが、オタワの国会議事堂で式として始まったのは1959年と比較的最近です。

出典:Ottawa Tourism.ca

交代する衛兵さんは9時45分頃にCartier Square Drill Hallを出発し、10時ちょうどに国会議事堂に到着します。

通常のセレモニーは約30分で終了しますが、この日はたまたま、軍のセレモニーも行われていて、1時間以上に及ぶ内容でした。時々、このような特別セレモニーが行われているそうです。

 

式が長いせいで、倒れる衛兵さんも・・・。暑い中、ずっと立ちっぱなしですもんね。

 

また、式には銃を持った護衛の姿も!悪いことはしていないのですが、、、目が合うと緊張します(笑)

 

──と思えば、こちらでは、観光客と写真撮影に応じたり、会話を楽しんでいる軍隊の人たち。カナダらしさを感じる光景です。

 

ちなみに、衛兵交代式に出ている衛兵さんたちの多くは、大学やカレッジの生徒で、カナダ軍に入隊する予備兵さんだそうです。

衛兵交代式は、毎年6月末から8月末頃まで、毎朝10時から開催されます。

とても人気のセレモニーなので、国会議事堂に15分前には到着して、見やすい位置を確保するのがおすすめです。国会議事堂のイーストブロック側(議事堂向かって右側)にいると、入場してくる衛兵さんを間近で見れますよ!

ただし、天候によっては中止になる可能性もあるので、Canadian Armed Forcesのページのアナウンスをご確認ください。私が訪れた時はあいにくの雨でしたが、式は行われていましたので、強い雨風でない限りは行われるのでは、と思うのですが・・

内部見学ツアー&ピースタワーの展望台

カナダの国会議事堂は、イギリスの自治領時代の1866年に完成しました。

そのため、イギリス色の強い、ゴシック・リバイバル(ネオゴシック)建築という、手法がとられています。高い塔や、上部の尖った尖塔アーチ、高い天井、大きく細長い窓などが特徴的です。

その後、1916年に火事で焼失しまったため、現在の建物は1922年に再建されたものです。ただ、図書室だけは火事が起きた当時、防災ドアを閉めたおかげで、火事から免れたそう。そのため、図書室だけは昔の姿で残っています。

この国会議事堂内部の一部を、ガイド付きツアーで見学することができます。どのようなお部屋が見学可能かと言うと──

こちらは選挙で選ばれた下院議員たちが議会を開く、下院議会室(The House of Commons)です。部屋はイギリス下院議院の伝統カラーである緑を基調としています。

重々しい雰囲気ながら、割とこじんまり。カナダの下院議席数は2018年現在、338議席です。2階席は一般開放されていて、誰でも傍聴可能だそうです。なんて開かれた政治なのでしょう!

 

出典:PARLIAMENT of CANADA

実際に議会が開かれているときは、このようになります。ここでカナダの重要な政策が議論されているかと思うと、同じ部屋に入れることがとても貴重に思えます。

ちなみに、ジャスティントルドー首相の席は、写真向かって左側、一番前列の真ん中あたりです。中央奥に見える一番立派な椅子には議長さんが座ります。

 

この下院議会室の見どころの一つが、とてもきれいなステンドガラス。

このステンドグラス一つ一つは、カナダ各州の州花を描いているそうです。議員の方が自分の出身州を思いながら、議論に参加しているのでしょうね。

 

こちらは上院議会室。下院議員が選挙で選出される一方、上院議員は首相の助言の元、総督によって任命されます。議席数は下院に比べるとぐっと減って、105議席です。

 

出典:PARLIAMENT of CANADA

実際に使われている時は、このようになります。両サイドの大きな壁絵は、カナダの独立の歴史を表したものです。

また、一番奥の立派な椅子は王座です。実際には女王の代理権限が付与されているカナダ総督が座ります。ちなみに、この王座は、1916年の火事の際も無事に救出されたため、連邦政府成立当時のままという貴重な王座です。

 

議事堂の中で最も美しい空間と言ってもいいのが、この国会図書館

映画のセットのように美しく、由緒ある雰囲気が漂います。まるで、中世にタイムスリップしたような感覚・・。この図書館だけは火事を免れ、1866年の建造当初のままの姿です。もちろん今も実際に使われている図書館です。

写真には写っていませんが、、、、真ん中には大きなビクトリア女王の銅像もあります。ビクトリア女王はカナダ連邦成立当時の国王です。

 

天井の造りがとても美しいです。天井は高く、アーチはいずれも先端が尖った尖塔アーチになっていて、ゴシック建築そのもの。

 

こちらは、戦没者を慰霊するメモリアルチェンバー。戦没者名簿に天使が祈りを捧げています。この名簿は毎日1枚づつめくられており、どの戦没者の名前も1年に1度は上にくるようになっているそう。

 

内部ツアー終了後は自由にピースタワー(展望台)に上がることができます。展望台にあがるエレベーターを上る際に、15分毎に演奏される53 個のカリヨンと呼ばれる組み鐘を見ることができます。でも、一瞬です(笑)

展望台に到着すると──



この景色です!!

国会議事堂のピースタワーは、高さ92.2mと、オタワで一番高い建造物です。さらに、議事堂の建つパーラメントヒル一帯は、周りよりも50mほど高くなった丘にあるため、建物の高さの割には、オタワの景色が遠くまで一望できます。

首都としての景観を守るため、オタワのダウンダウンでは、このピースタワーよりも高い建造物を立てることが禁止されているそうです。

 

オタワ川の対岸・ケベック州ガディーノの街も見渡せます。

 

壮観な国会議事堂内部を見学できたり、カナダの歴史に触れられたり、そして、最後にはこんなきれいな景色まで楽しめるなんて、とても充実した観光になりますよ。しかも、無料だなんてありがたいですよね!

内部見学ツアーは事前予約制となっていて、まずは国会議事堂の目の前にある案内所(Capital Information Kiosk)で、当日整理券のようなチケットを確保する必要があります。ピースタワーの展望台に上るだけでも、チケットが必要となっているのでご注意を。

2018~2019年の見学ツアー開催時間は下記の通り。

出典:PARLIAMENT of CANADA

特に夏季は観光客が多く、人気が高いので、「この時間に見学したい!」という希望の時間がある場合は、朝一で案内所に向かって、チケットを確保することをお勧めします。昼過ぎに行くと、すでに受付終了していることもあります。案内所は9時から営業しています。

なお、展望台、見学ツアーいずれも、荷物チェックを受け、空港のようなセキュリティゲートを通る必要があります。荷物も一人一つのみ持ち込みが許可されているので、荷物が多い場合は、案内所に預けてから向かいましょう。

所要時間はおおよそ1時間前後ですが、展望台でゆっくり景色を楽しむ時間を考えると、1時間半は見ておいたほうが良いと思います。

音と光のショー(Sound and light show)

夏季限定ですが、夜のイルミネーションショー「Northern Lights」も必見です!

プロジェクションマッピングの技術を使って、国会議事堂をスクリーンにして、美しいショーが写し出されます。ディズニーランドのシンデレラ城のショーのようですね!

 

ショーの内容は、カナダの歴史や文化

はい、文字にすると、なんだかお堅い印象。。。でも、実際のショーは、映像が非常に美しく、内容もとても感動的で、魅了されること間違いなし。

 

ショーのクライマックスに流れるのは、カナダ国歌「O Canada」。それまで芝生に座っていた観客の多くが立ち上がり、国歌斉唱します。ショーが終わると、大拍手に包まれます。

自由と平等を尊重するカナダの姿勢や、国歌斉唱に感動して、思わず涙してしまいました。イルミネーションショーとしての素晴らしさはもちろんですが、カナダという国の魅力を改めて感じさせられるショーだと思います。

下記の動画でもショーの内容を少しだけ紹介しています。

 

毎年7月10日前後から9月中旬まで、21時~22時の間で開催されています。開始時間は時期によっては異なりますので、こちらのページにてご確認だくさい。

ただし、天候によっては中止となる場合もあります。中止の場合は、カナダ政府のTwitterFacebookでアナウンスがあるそうなので、ご確認の上、お出かけください。

音と光のショーは2019年まで同じ内容「Northern Lights」が上映されるそうなので、お見逃しなく!

ちなみに、ショーを見やすい位置は、国会議事堂の真正面の芝生の上。クライマックスになって国歌が流れ始めると、皆立ち上がって歌い出すので、最後まで見やすいいのはなるべく前のほう。ただし、国会議事堂全体像の写真を撮ろうと思うと、前過ぎてもNGなので、、、カメラのファインダーを覗きながら、ギリギリ前まで攻めてみてください!

少し早めに来て、見やすい場所を確保してくださいね。

なお、上映時間は30分ほどありますので、レジャーシートなどを持参すると、議事堂前の芝生に座って、ゆったり鑑賞できますよ。

まとめ

以上、カナダの首都オタワの国会議事堂の見どころを3つに分けてご紹介しました。

国会議事堂だけでも丸1日観光できてしまうくらい、朝から晩まで見どころが満載です。

特にピースタワーの展望台と、夜のショーは必見です!ホスピタリティあふれるカナダ政府の対応に、訪れた後はきっとカナダ愛で包まれていること間違いなし!

また、国会議事堂前の芝生広場は市民の憩いの場ともなっていて、多くの市民が音楽をかけながらヨガやダンスを楽しんでいます。国会議事堂と言えど、市民との距離がとても近く感じられ、非常にカナダらしい光景を見ることができますよ。

国会議事堂以外のオタワの観光地の情報は下記ページにまとめていますので、ぜひ併せてご覧ください。

カナダ・オタワ観光ガイド②おすすめスポット徹底解説!モデルコース&見どころは?

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