2017年に入って、驚いたニュースの一つがこちら。
「U.S. shootings in the first week of 2017」
2017年の新年最初の6日間で、アメリカで発生した銃事件の件数を取り上げたものなのですが、その数がとても衝撃的です。
1月1日から6日までの、たった6日間だけで、なんと315件の銃事件が発生しているとのこと。しかも、単なる発砲事件ではなく、315件という数は、銃による殺傷事件の数です。
発生した銃事件を地図で表したものがこちら。
出典:CTVNews
殺人件数が多いほど、赤い丸が大きく表示されています。シカゴ、デトロイト、ラスベガス、フィラデルフィアなどで、件数が多くなっているようです。
具体的な死傷者数を見ていくと、下記の通り。
銃による死亡者数:200人
死亡者・負傷者は、合計650人にも上ることに。
しかも、この死傷者の中には、8人の子供、そして10代の青少年が42人も含まれているとのこと。
繰り返しますが、、、あくまで2017年の1月1日から6日までの6日間だけです!アメリカ、凄すぎです・・。
新年のこの6日間、自分たちが平和に過ごしていた一方、アメリカでは子供を含め、こんなにも多くの人が銃事件に巻き込まれていたかと思うと、驚くとともに、胸が痛みますね・・
アメリカの銃事件による死亡者数
アメリカ疾病予防管理センターによると、アメリカでは毎日平均して93人が銃で死亡しているそう。
6日間平均にすると、93 x 6=288人になるので、新年6日間の死亡者数200人は、平均よりも少ないほうです。
新年早々、驚愕な数字と思えた死亡者数ですが、アメリカにとっては、むしろ「平穏な新年」と言えてしまうのかもしれません。
以前、当ブログでアメリカとカナダの違いをご紹介しましたが、違いの一つに、銃事件の発生件数がありました。
https://happybanana.info/?p=6991
アメリカとカナダは陸続きですし、似ているようにも思われることが多いですが、銃事件の数は大きく違っています。
下記の「国別 銃による死亡確率」という、とても興味深いデータをご覧ください。
【国別 銃による殺人事件・死亡事故が起こる確率】
エルサルバドル:「心臓発作」による死亡と同じ確率(100万人中446.3人
メキシコ:「すい臓ガン」による死亡と同じ確率(100万人中121.7人)
アメリカ:「乗用車事故」による死亡と同じ確率(100万人中31.2人)
イスラエル:「建物火災」による死亡と同じ確率(100万人中7.5人)
カナダ:「アルコール中毒死」と同じ確率(100万人中5.6人)
中略
日本:「落雷」による死亡と同じ確率(100万人中0.1人)
1位のエルサルバドルの446.3人という桁違いの多さに驚きますが、、、アメリカの銃による死亡は、100万人中31.2人であるのに対し、カナダでは5.6人と、約6倍の違いがあります。
この違いの背景には、両国の銃規制の違いが挙げられます。
カナダでは、銃は厳しく規制されており、銃の購入には許可証が必要です。
一方、アメリカは、州によって規制が異なるものの、銃規制はほとんどなく、多くの州で18歳以上であれば身分証明書さえ見せれば銃の購入が出来てしまいます。
ただし、カナダはアメリカからの銃の密輸が多く、銃事件の発生件数は日本に比べると多くなっています。私自身、カナダに住んでいますが、生活圏内で銃事件が発生することもあり、日本にいた頃よりも、多少なりとも不安を覚えます。
たびたび議論になる銃規制問題ですが、新年早々の銃事件の発生件数の異常な多さを見ると、改めて、銃規制の必要性を感じますね。
以上、年明け早々、物騒な驚きのニュース、アメリカにとってはむしろ平穏な?ニュース、のご紹介でした。