お医者さんから処方されたその薬、もっと安く買えるかもしれませんよ!
医療費無料のカナダでも、処方薬は自己負担ですよね。医療保険に入れば薬代がカバーされますが、それでも2~3割負担を強いられるのが一般的です。
持病などで常用薬がある場合や、民間保険に加入していない場合など、少しでもお得に処方箋を購入したいものです。
今回の記事では、カナダで処方箋が安く買える薬局や、お住いの地域でお得な薬局を調べる方法など、カナダに住んでいる方にはぜひとも知っておいていただきたい、お得な情報をご紹介です。
薬代で損するのはもう終わりにしましょう!
この記事の目次
処方箋の価格内訳
そもそも、処方箋の値段とは?薬局で処方箋を購入する際、その金額には下記の二つが含まれています。
調剤料(Dispensing fee)
調剤料は、その名の通り薬の調剤費用です。日本でも処方箋には基本調剤料が加算されますが、カナダでも同じ仕組みですね。
調剤料は州ごとに上限が設定されており、だいたい12ドル前後に設定されているものの、いくら徴収するかは、薬局に判断が委ねられています。
薬剤料(Drug)
薬そのものの価格です。
国や州毎に価格が設定されているわけではなく、調剤料同様、店舗によって異なっています。
薬の価格は薬局によって、ここまで違う!
調剤料と薬剤料のそれぞれが、薬局によって値段が異なることをご紹介しましたが、実際にどれくらい異なっているのか?
興味深いニュース記事がありましたので、ご紹介させていただきます。
When Ali Khodaei came down with bronchitis recently, his doctor prescribed a common antibiotic called Azithromycin. Six pills cost Khodaei $30.37 at Shoppers Drug Mart: $18.77 for the drug itself and $11.60 for the dispensing fee.
Three days later Khodaei’s wife got bronchitis. She went to the same doctor, received the same prescription with the same amount of pills, but there was a big price difference at London Drugs.
Khodaei’s wife paid $12.22 for the drug and $9.60 for the dispensing fee for a total of $21.82, a 50 per cent increase.
出典:ctv news
この記事によると、同量・同一成分の抗生物質を購入したのに、Shoppers Drug Martで購入した夫は30.37ドルを支払ったのに対し、London Drugsで購入した妻は21.82ドルだったということです。
薬代も、調剤料もそれぞれShoppers Drug Martのほうが高くなっていますね。
たった6錠の抗生物質で10ドルも異なるとは驚きです。これが継続して服用が必要な常用薬ともなると、この差はかなり大きくなりますよね。
薬代を抑えるポイント①調剤料が安い店舗を選ぶ
調剤料は薬局によって4~12ドル程度の開きがあります。
さらに注意しないといけないのが、民間保険会社や加入しているプランによっては、調剤料は保険適用されないケースが多いこと。
つまり、さほど高くない薬を購入するときは、支払う金額の多くが調剤料というケースもあり得えるわけです。
例えば、薬代のみ2割負担のプランに加入している場合。
- 薬代 :30ドル → 負担2割:6ドル
- 調剤料:10ドル → 全額負担:10ドル
このように、窓口で支払う価格は合計16ドルですが、その大半は調剤料ということに。
そのため、調剤料が安い店舗に行くことは、処方薬の価格を下げる大きなポイントとなります。
主要ドラッグストアの調剤料一覧
この表は、カナダ主要都市の調剤料を薬局ごとに比較したものです。
これを見ると、どこの州を見ても、Shoppers Drug Martや、Pharma Plusは料金が高く、そして、Costco(コストコ)は断トツで安いことがわかりますね。薬まで安いとは、さすがCostco!
薬が安く買えるとあって、確かにCostcoの調剤薬局コーナーはいつも大繁盛しており、30分~1時間待ちということもしばしば。Costcoで処方箋を購入する場合は、買い物を始める前に用紙を提出しておくのがオススメです。
Costco非会員でも処方箋は購入できる
ちなみに・・、Costcoのメンバーでないという方も、ご安心を。
誰しもが調剤薬局で処方箋を購入する権利が法で守られているため、会員でなくても処方薬を購入することは可能なのです。
入口でカードの提示を求められたら、「I am heading to the Pharmacy to buy prescription drugs」と、処方箋を購入しに薬局に行くことを伝えれば、通してもらえます。ただし、薬局で購入できるのは処方箋のみ。その他のサプリメントや市販薬などは購入できませんので、ご注意ください。
薬代を抑えるポイント①薬剤料が安い店舗を選ぶ
薬そのものの価格も、薬局ごとに値段が異なっています。
急病の場合は、少しでも早く薬が欲しいですし、近所で買うに限りますが、持病で常用している薬がある場合は、住まいのエリアの薬局を比較し、一番お得な価格で購入するのがおすすめです。
近所の薬局の薬代が比較できるサイト
保険会社のBlur Crossが運営するサイトの中に、近所の薬局の薬価格が調べられるサイトがあります。
今のところ、使える州がBC州、東海岸のNL州、NB州、NS州、PE州に限られているようですが、どのお店が安いのか確認できてとても便利。薬剤料だけでなく、調剤料も比較できますよ。
BC州はこちら:
http://www.pharmacycompass.ca/
NL、NB、NS、PE州はこちら:
http://www.pharmacyvalue.ca/pvf/Page/PVF/Welcome/Welcome.iface?wid=1f3c07bb-b78f-4a9f-875a-f4c00bfeab27
試しに、喘息に処方される薬「SINGULAIR」という薬を調べてみると――。
薬剤料も違えば、調剤料も異なるのがよく分かりますね。そしてやっぱり、Costcoは薬代も調剤料も、一番安い!
これはBC州での比較ですが、Costcoの薬代の圧倒的安さは、カナダ全土で同じだと思います。
オンライン購入
処方薬をオンラインで購入するという手もあります。送料を加味しても、実店舗より安い価格になっていることもあるようです。
pharmacycheckerというサイトでは、薬価名を指定すると、オンラインで処方薬が購入できるサイト間での価格比較ができるようになっています。もちろん、購入先のサイトは正式に認可された薬局であり、購入には処方箋が必要です。
http://www.pharmacychecker.com/
実店舗よりも価格が抑えられるのであれば、発送時間に十分余裕を持ってオンラインで購入するというのもありですね。
まとめ
以上、カナダで処方箋をお得に購入する方法をご紹介しました。
薬局によって、調剤料には4ドル~12ドル程度まで開きが、そして、薬代自体にも価格差があることがお分かりいただけたかと思います。
エリアによって違いもあるので一概には言えませんが、全体的には、値段が高めなのがShoppers Drug Mart、薬が最も安く買えるのがCostcoと言えます。
処方箋たった一回分だけでも、10ドル程度の差が出ることもあるので、薬代をカバーする民間保険に加入していない場合や、常用薬がある場合などは、この差は更に大きくなってきますよね。
ぜひご近所で一番お得な薬局を探してみてくださいね。