「失業率」から見たカナダで最も仕事が見つけやすい都市、見つけにくい都市

| 最終更新日: 2017-01-07
4240

2016年2月5日にBank of Montreal(BMO)が発表した「Labour Market Report Card」に基づいて、各メディアからニュース記事が出ていました。とても気になる内容だったので、ご紹介したいと思います。

BMOの「Labour Market Report Card」とは、カナダの雇用状況に関するレポートで、2016年1月最新の「州ごとの失業率」や、「主要な33都市の雇用状況」がランキング化されて掲載されているものです。

残念ながら、カナダ全体で見ると、2015年から引き続き雇用状況は悪化している状態ですが、州別や都市別に見てみると、雇用状況は大きく異なりました。

さて、2016年1月時点で、最も仕事が見つかりやすい都市、そして最も仕事が見つからない都市とはどこなのでしょう??

州別の雇用状況比較

まずは州別の雇用状況から見てみたいと思います。

province

出典元:BMO Labour Market Report Card
「m/m」は前月比、「y/y」は前年比

このデータによると、オンタリオでの雇用状況がとても好調です。

ここ最近のカナダドル安により雇用環境が改善し、1月だけで20,000件近くの求人件数が追加されています。この数字は過去2年間の中で、最も高い件数とのことです。また、ブリティッシュコロンビア(BC)も好調で、1月だけで新たな雇用が1200件ほど追加されています。

でも、好調なのはオンタリオ、BCのみ。その他の州では、軒並み雇用が減少しています。

特に、雇用減少が著しいのがアルバータ。昨年から続いている原油価格下落により、このところはずっと雇用削減が続いていたアルバータですが、さらに1月だけで1万件の雇用が削減されています。

これまでは、カナダ全土の中では、最も低い失業率を誇っていたアルバータですが、2016年1月の失業率はとうとうカナダ平均7.2%を上回って、7.4%となっています。アルバータの失業率がカナダ平均を上回るというのは、1988年以来とのこと。

雇用削減数もすごい数だし、失業率もかなり高くなっていますね・・。アルバータでは昨年から失業者が増え続けているようで、私が住んでいるノバスコシアでも、アルバータへ出稼ぎに行っていた人たちが、職を求めて地元に帰ってきていると聞きます。

また、BMOのレポートには、「2015年はエネルギー産業に直接関連する部門だけが雇用削減されていたが、今年は関連分野へ問題が波及し、雇用状況はさらに悪化する」とも記載されていて、アルバータの先行きが不安です。これは、カナダ全体の経済にも大きく影響しそう。

州別の失業率比較

先ほどのデータを、失業率だけに注目してみてみたいと思います。2016年1月現在の失業率を低い順に書き出してみると・・・

Saskatchewan 5.6
Manitoba 6.1
British Columbia 6.6
Ontario 6.7
Alberta 7.4
Quebec 7.6
Nova Scotia 8.5
New Brunswick 9.3
Prince Edward 9.5
Nfld.& Labr. 14.4

カナダ平均の失業率7.2%に対し、サスカチュワン、マニトバ、BC、オンタリオは失業率が低いと言えます。仕事探しを重視して移住するなら、これらの州ですね。

逆に、ずば抜けて失業率が高いのがニューファンドランド・ラブラドール州です。この失業率の低さは、過去ずっと続いているようです。

ちなみに、日本の2015年の失業率は3.4%。日本と比較して考えると、カナダの失業率の高さがよくわかりますね。

上記は2016年1月時点での失業率ですが、失業率の推移が分かるグラフもありました。緑の線がカナダ全土の平均で、青い線が州のデータです。

chart_unemp

出典元:BMO Labour Market Report Card

2015年にアルバータの失業率が一気に上昇したのが分かります。

また、失業率の推移を見ると、基本的には失業率が低い州はずっと低いし、失業率が高い州はずっと高いままですね・・。東側、ニューブランズウィック、プリンスエドワード、ノバスコシア、ニューファンドランドのアトランティックカナダ4州が、常にカナダ平均を大きく上回る失業率なので、仕事探しの難しさを通関します。新たに天然資源でも見つからない限りは、州単位の経済はそうそう変わるものじゃないんでしょうね。。。

 

都市別の労働市場ランキング

次に、州よりもさらに細かく、都市別のデータを見てみたいと思います。

こちらのデータは、カナダの主要な33都市を、「人口」、「雇用件数」、「雇用率」、「失業率」の偏差をもとに、仕事が見つかりやすい都市をランキング化したデータです。ランキングで表示したものです。33都市の中でも、大きな都市には赤いラインを引いてみました。

33cities_marked

¹ based on weighted average number of standard deviations away from 33-city average, across five categories

出典元:BMO Labour Market Report Card

上記のランキングを細かく見ていくと・・。

最も仕事が見つかりやすい都市1位:オンタリオ州ゲルフ

失業率は驚異とも言える4.0%で、とび抜けて低い値です。

ゲルフは犯罪率も失業率も低く、カナダでも最も住みやすい都市の一つにも挙げられるそうです。昨年に引き続いての1位です。

カナダのオンタリオ州南西部の都市である。人口114,943人。「The Royal City」として知られ、キッチナー-ウォータールーの28km東方、ダウンタウントロントの100km西方の高速6号線と7号線が交差する地点に位置する。ウェリントン郡の一部であるが、独立した自治体として郡の行政管轄外である。郡全体としては200,425の人口を有する。

犯罪率の低さ、きれいな環境、比較的生活水準が高いことから、ゲルフはカナダで最も住みやすい都市の一つに挙げられる。例えばMoneysense誌の2007年のランクでは、ゲルフは国内で4番目である。

1024px-Guelph_skyline_night-23-11-

出典元:Wikipedia

最も仕事が見つかりやすい都市2位:サスカチュワン州レジャイナ

サスカチュワン州の州都であるレジャイナが2位にランクイン。失業率はこれまた低くて、4.2%です。サスカチュワン州はガス、オイル、ウランなどの天然資源が豊富で、それにより雇用状況も良いようです。

Regina,_SK_skyline

出典元:Wikipedia「Regina」

 

また、その他の上位10都市には、バンクーバー、ケベック、エドモントン、トロントなど、大都市が多くランクインしています。原油下落の影響が大きいアルバータ州ですが、エドモントンは公共部門の仕事が多いため、雇用状況の悪化は免れているそうです。

 

次に、仕事探しが困難な都市を見ていきます。

最も仕事が見つけづらい都市1位:オンタリオ州のサドバリー

2016年1月時点で、カナダで最も就職難だと言えるのが、オンタリオ州のサドバリーです。

カナダ国内最大のニッケル鉱山があり、鉱業が盛んな街ですが、2015年はニッケル取引価格の下落した影響で、雇用状況が悪化してるようです。雇用率56.2%、失業率8.6%となっています。

1024px-Sudbury_downtown

出典元:Wikipedia「サドバリー」

最も仕事が見つけづらい都市2位:BC州ケロウナ

BC州のケロウナは、ここ最近で雇用状況が大きく悪化しています。

昨年は1.7%の人口増加があったにもかかわらず、雇用減少が2.2%もあったため、失業率が大幅に増加したようです。失業率は7.6%、雇用率は59.4%です。

800px-Kelowna_Skyline

出典元:Wikipedia「Kelowna」

 

その他の下位10都市には、モントリオールやセントジョン、ウィンザーなども入っています。


以上、2016年1月の雇用状況レポートに基づいて、失業率や、仕事が見つけやすい都市についてまとめました。

移住先を検討する際に、一番重視するのが雇用状況だと思いますが、都市別の雇用状況で見ても、やはりトロントやバンクーバー、ケベックなどの大都市は強いですね。

2015年から続く原油下落や、カナダドル安の影響で、現在の雇用状況は変動が激しくなっています。最も仕事が見つかりやすいのは、断然、アルバータ州、そしてカルガリーかと思いきや、最新の状況ではかなり落ち込みが激しく、驚きました。

ただ、これまでの失業率の推移グラフを見る限りは、失業率が高い州、失業率が低い州というのは、基本的には大きくは変わらないように思います。

私が住んでいるノバスコシア含め、アトランティックカナダ4州は、環境は良く、のんびりしていて、人も優しく住みやすい場所だとは思うのですが、雇用状況の厳しさを改めて数字で見ると、移住先として候補に挙げるのは難しいのかなと思いました・・

2 コメント

  1. こんばんはー!
    渡加までいよいよ40日を切りました。
    が、いまだに実感がわかないあちゃこです。
    アドバイス通り荷物は早めに送っちゃって
    あとは基本全部捨てるつもりなんです。
    なので直前まで何も手を付けれず余計実感がまだわかず。
    移住してすぐにとにかく仕事見つけてもらわないとなんですが
    まさにまさにでアルバータ州・・・・。
    原油価格の急落でダメージ大ですよね。
    救いはエドモントンってとこですがそれでもやっぱり厳しそう><
    なんとか見つかりますように・・・。

    • あちゃこさん、いよいよーー!!
      生活しているわけで、最後まで使うものが多くてなかなか整理って進みませんよね。
      最後の最後が一番大忙しになりますよーー!!
      移住に向けて、体調崩されたりしませんように。
      移住先はエドモントンなのですね。
      失業率も上がってないし、雇用率も高いし、大丈夫ですよ!!
      上手くいく良いイメージを持って入れば、きっとその通りに♡

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here

CAPTCHA