我が家が住んでいるノバスコシア州(NS州)では、12/31までに5歳になる子どもが、その年の9月から小学校に入学します。今年で5歳になった我が息子も、晴れて小学校に通い始めました。
でも、ご存じですか?!
ここカナダでは義務教育の年数や無料で学校に行ける期間は、州によって異なるのです!!
地方自治が進んでいるカナダなので、州によって法律や様々な制度が異なることが多いのですが、教育制度もしかり。州ごとに教育省が存在し、独自の教育システムを取り入れています。
そのため、義務教育の開始年齢も異なるし、年齢による学年の括りや、カリキュラム、教科書などの費用等、いろんなことが異なるわけです。
州ごとに異なる学年区切りと学校名称
州ごとの学年と学校の区切りは、wikiページ掲載されている下記図が分かりやすいです。
データ参照元:Wiki Education in Canada
基本的には・・・、日本で幼稚園年長さんにあたる5-6歳が、「Kindergarten」もしくは州によっては「Primary」と呼ばれる学年になります。
Kindergarten/Primaryと言えど、独立した幼稚園ではなく、小学校内に存在してい幼稚園クラスのようなものです。
そしてそれ以降は、Grade1から12まで続きます。
G1~6までが小学校にあたり、G7~9が中学校、G10~12が高校にあたります。日本と同じ、6,3,3年制を取っている州がほとんど。
州によっては、小学校の呼び方も違っていて、エレメンタリー(Elementary)もしくは、プライマリー(Primary)と呼びますし、小中高の学年の区切りも違っています。厄介で、分かりづらいと言ったら!
でも、これだけの情報だと、いつからいつまでが義務教育なのか、授業料が無料なのか、というのが分かりません。
気になる義務教育の年数と、授業料が無料になる学年はと言うと――?
州ごとに異なる義務教育年数と授業料無料年数
外務省の各国の学校情報のページを見ると、アメリカ・カナダ各州の教育システムについて、情報がまとまっていて、且つ、とても分かりやすく記載されています。
何歳から義務教育なのか、公費で学校に通えるのはいつからか、などの情報も記載されていて、すごく参考になります。
ただ、州ごとの一覧でパッと分かる図が、どのサイトを見ても見つからなかったので、作ってみました。
(※)サスカチュワン州では基本的には公費での幼稚園に通えるのは5歳からとありますが、一部の学校では3歳から幼稚園プログラムを提供しています。希望者全員というわけではなく、セレクション制のようですが、英語が母国語でない子供は優先してこのプログラムに入ることができると記載されています。詳細は、州の教育省のページをご確認ください。
<ご注意>
外務省のページ、各州の教育省のHPを見て、上記図をまとめましたが、見落としや例外、情報更新もあるかもしれません。確実にはお住まいの州の教育省HPで最新情報を確認してください。
上記の通り、多くの州で6歳から義務教育が始まるのに対し、ノバスコシア、ニューブランスウィック、プリンスエドワード、ニューファンドランドでは5歳の幼稚園にあたる就業前教育からを義務教育としています。
高校が義務教育かどうかも州ごとに違い、その年数も違いがみられますし、義務教育の期間と、公費で授業が受けれる(授業料無料)の期間に違いがあるのも興味深いですね。
でも、親的に一番気になるのは、授業料!
無料で学校に通える期間がどれくらいあるのか、だと思います。
そう――。上の図をみて、お気づきですか??
オンタリオだけ、幼稚園の期間が長いんです!!
オンタリオは4歳(年中さん)から幼稚園が無料
オンタリオ州では、12/31までに4歳になる子供は、その年の9月からJunior Kindergarten(日本で言う5幼稚園の年中さん)に無料で通えます。
でも他州だと公費でKindergarten/Primaryに通えるのは5歳からなのです。つまり、オンタリオだったら1年早く、無料で学校に行けるのです!
たった1年の違い?
いやいや、この違いってすごーーーく大きな違いだと思うのです!!
オンタリオに住めば、早期教育費用が約100万円もお得!?
なぜこの1年の違いが、ものすごく大きいのか――?
それは、ここカナダでは、未就学児の保育機関であるPreschool, Kindergarten, Daycareが超高額だから!
4歳の1年間をPreschool/Kindergartenに入れようと思うと、週5日フルタイムで月額800~1000ドルはかかります。週5日、午前中だけのプログラムだとしても、月額500ドル位は必要です。
つまりは、オンタリオと他州では、学費の負担が、なんと100万円ほどの違いになるわけです。
タイトル通り、オンタリオは、お得過ぎるわけです・・・。
私の住んでいるノバスコシアでも、幼稚園の費用が高額なため、フルタイムの幼稚園に通っているお子さんは少な目です。週3日間、しかも午前中のみのプログラムなどに通っているお子さんが一般的。それでも月額300ドルとかするんですが。
でも――、
0-6歳の幼児教育って、すごく大事と言われてますよね?!
オンタリオ州のように、4歳から週5日間、早期幼児教育をしっかり受けてきた子と、そうでない子の差は確実に開いてしまうと思うのです。
他州もオンタリオに追随しないのか?!4歳と言わず、3歳から幼稚園プログラムは無料、もしくはもっと適正な価格で通えるようにしてほしいくらいなのに。
以前の記事でも、ここらへんのお話は、ボヤキまくってますが・・・
ただ、カナダ全体でも、早期幼児教育の重要さの認識は年々高まっているようです。
例えば、サスカチュワン州では、一部の学校で3歳から幼稚園プログラムを提供しています。ただ、全員が行けるわけではなく、セレクション制で、ニーズの高そうな子供が優先です。
また、ニューブランズウィック州では5歳の入園前に読み書きが出来ることを推奨しており、入園前の子供たちを対象に、「Kinder Start Program」なるものを無料で提供しています。
でも、たった全8回・・・(泣)
やっぱり、オンタリオが突出していますよね。
どこも『早期幼児教育に取り組みたいけど、財源が・・・』という感じなのでしょうね。
まとめ
以上、州によって義務教育の年数の違いや、無料で学校に通える期間に違いがあるという、カナダらしいお話でした。
今回の記事の内容をまとめ:
未就学児童を連れてカナダ移住したり、カナダ国内を引っ越すという方は、何歳から学校に無料で通るのかという点にもどうかご注意くださいね。
なお、今回ご紹介した「公費が無料」となるのは、カナダ国民もしくは、永住権保持者の子供が対象となります。留学生だと、1人年間13,000ドル前後はかかってしまうので、ご注意ください。
ただし、留学生でも、下記のケースに該当する場合は、基本的には学費が免除となります。
- 親が1年以上のワークパーミットを取得している
- 親が学生ビザを取得し、公立学校で1年以上のDegree/Diploma取得コースに通学している
ただ、州の教育制度や地域の教育委員会によっては判断が異なる可能性も高いので、該当しそうな場合は、必ず地域の教育委員会(School Board)に確認してみてくださいね。
こんにちは!
我が家はオンタリオ州なので、8月末に4歳になった長男も9月から公立のJKに通い始めましたよ。こっちって入園式とかないから初日から9時から3時半まで! さすがに初日はグッタリでしたが、最近は楽しんでる様子で一安心。
コンピューターのクラスの日とかもあって私も一度どんなものか覗いてみたい感じです!
4歳からJK!!
しかも、9時から3時半とは、みっちりでですね!
うちの息子の学校は2時半までなので、それよりも長い!
4歳からコンピューターのクラスもあるんですね。
どんなことやってるんだろう?!
オンタリオ、本当にうらやましーーです(>_<)♪
こんにちは。サスカチュワン州在住です。うちの子は3歳の時からPre-Kindergartenに入学出来ました。
週4日午前中のみでしたが、無料でした。
Pre-schoolもあり、こちらは月額100ドル程度で週2、3回3時間程通えるそうです。
州によっていろいろ変わるんですね。面白いです。
ゆうこさん
コメントありがとうございます。そして、サスカチュワンの情報もありがとうございます!!
本当ですね!!州のKindergartenのページをよく見てみたら、セレクションはあるものの、学校によってはPrekindergartenプログラムが3~4歳に提供されているとありました。
ページに追記しておこうと思います。生の情報、助かりましたーー♪
3歳から通えるなんて、すごく助かりますねー。
羨ましいです!
こんにちわ
うまく表まとめてあって感動しました!
質問宜しいでしょうか?
我が家は子どもが中学から4歳まで四人います。全て義務教育無料でいけたらこんな素晴らしいことはないのですが、これは、基本、その国の子どもが、ということでしょうか。
それとも、現地に入る親のビザによってプラスインターナショナル費発生するのですか?
すみません。お願い致します。
りえさん、コメントありがとうございます。
ご認識の通り、公費で学校に通えるのは、カナダ国民もしくは、永住権保持者の子供となります。
留学生だと、1人年間13,000ドル前後はかかってくるので、お子さん4人となると大きな出費ですよね・・・
ただ、下記のケースでも基本的には学費が免除となります。
ただ、州の教育制度や地域の教育委員会によって判断が異なる可能性も高いので、該当しそうな場合は、必ず地域の教育委員会(School Board)に確認してみてくださいね!