最新ビデオドアベル「Nest Hello」レビュー|防犯カメラ以上のセキュリティ対策で設置も簡単!機能やメリット・デメリットは?

更新 | 2018-12-08公開

最新ドアベルとして今アメリカやカナダで話題のNest Hello Video Doorbell(ハロービデオドアベル)。

我が家にも導入してみたのですが、便利すぎて怖い・・。出先でも応答できるし、24時間常に録画されていて防犯カメラ要らずだし、めちゃくちゃ安心。ここまで家電に感動したことは、掃除ロボットルンバを導入した時以来です。

今回はNestドアベルの機能のレビューや使い方、取り付け方法などを詳しくご紹介したいと思います。家のセキュリティやオンラインで頼んだ荷物の盗難などに不安がある方は、ぜひぜひご一読を。

Nest labs社とは?

まずは、ドアベルを発売しているNest labs社がいかにすごいか───ここから始めなければ、今回のドアベルの魅力を伝えきれません!

Nestは、初代ipodの開発を成功させた元Appleの凄腕エンジニアが2010年に設立したベンチャー企業でした。

セントラルヒーティングの温度調整に、人工知能とネットワーク連携を加えたスマートサーモスタットを発売すると、ガジェット好きの心をとらえるだけでなく、光熱費が年間20%も節約できるとい売りで、欧米を中心に爆発的に広まりました。

2014年には設立からたったの3年のNestをGoogleが32億ドル(約3600億円!!)で買収したことでも、いかにNestの技術力や先見性が優れているかが分かります。目を付けるGoogleもすごい。

Nestのハロードアベルとは?

Nestが発売しているハロービデオドアベルは、ネットワークにもつながっていて、さらにセキュリティカメラを兼ねたドアベルです。

ビデオ付きのドアベルと言うと、これまでRingのドアベル(Amazonが買収したやつ)が有名でした。Nest社のドアベルはだいぶ遅れをとって、2018年3月に新たに発売されたばかり。

それでも、まるでAppleのように会社自体にブランド力があることや、Ringを上回る機能性から、あっという間に一番人気商品に。私自身、今年のハロウィンで子供と一緒に近所を回った際にも、まだ発売から半年やそこらで、このドアベルが付いている家が4、5軒もあってビックリでした。

Nest Helloドアベルの機能

ネストのハロードアベルはなぜ人気なのか?その機能を知っていただければ納得です。

  1. ドアベル自体にカメラが内蔵されていて、24時間365日、常に録画状態
  2. パソコンやスマホでカメラ映像をいつでも確認できる
  3. 敷地内の動きを感知してスマホに通知
  4. 訪問者がベルが押すとスマホで応答できる
  5. 顔認識機能付き
  6. ドアベルはサイレントモードが設定できる
  7. Google HomeやChromecastと連動する

ざっと機能をあげるとこんな感じ。私の文字だと素晴らしさが伝わりづらいので、実際の画面と共に詳しくご紹介していきますね。

内臓カメラが24時間常に録画

ドアベルにはカメラが内蔵されていて、侵入者の有無に関わらず、外の様子を24時間365日、常に録画し続けてています。しかも、音声付きなので防犯カメラよりもすごい。

Nestドアベルにしかない24時間録画機能

24時間常に録画しているのはNestならではの機能です。

Ringをはじめ他社ドアベル製品だと、モーションを感知した時だけ録画、しかも録画時間も限定されています。何が起きたが一連の様子を知りたいのに分からない、というジレンマがありますが、Nestなら状況を完全把握できます。

例えば、モーションとして感知されない家の前の道路に、しょっちゅう犬がウンチして困る───なんて時も、映像を追っていけば飼い主を特定できます(笑)

映像はパソコン・スマホでいつでも確認できる

ドアベルが録画した映像はネットワーク上に保存されるため、スマホやパソコンからいつでも確認可能。映像だけでなく、音声も入っています。外出中でも、外の様子が分かるので、悪天候や旅行時なども安心です。

録画時間は3時間分までですが、クラウドレコーディングの有料サブスクリプションに申し込むと、最大30日分まで映像を保存してくれます。(詳細後述します)

動作を感知してスマホに通知

敷地内に人や車が入ってくると、ドアベルを押さなくても、動作を感知してスマホにモーションアラート通知が届きます。

この機能が本当に便利!不審者や空き巣を撃退したり、届いた荷物の盗難を防いだりもできます。

訪問者がベルを押すとスマホで応答できる

これも便利な機能。訪問者がドアベルを押すと、スマホに通知が届き、スマホで応答することができます。外出中でも応答できるので、とても便利です。

また、自動応答メッセージを流すこともできます。いかにも怪しい人だった場合、自動応答にしてしまえば、自分が話す必要もなく安心

3種類の自動応答メッセージの内容

  1. Hi there! You can just leave it. Thanks!
  2. Just second, we’ll be right there.
  3. Hi there! No one can answer right now.

メッセージは英語、フランス語、イタリア語、オランダ語、ノルウェー語、フィンランド語、スウェーデン語が選べます。2018年現在、まだ日本語対応はしていないようです。

顔認識機能付き

NestドアベルはGoogleが誇る高性能顔認識APIを備えています。

  1. 住民の顔を覚えて、住民の出入りにはモーションアラートを停止する
  2. 友人や恋人などを特別な人を登録して、スマホに特別通知を送る

こんな使い方だって可能です。特別通知を送るシチュエーションを考えるとなんかドキドキします(笑)

現状、Ringをはじめとする他社製品には顔認識機能がありません。これはGoogleが買収したNest製品だからこそできる機能だと言えます。

ドアベルをサイレントモードにできる

小さな子供がいると、子供をようやく寝かしつけたと思ったら、ドアのチャイムが「ピンポーン!」。────

そんなこともあってついイライラしがちなのですが、、、Nestのドアベルだと、簡単に「Quiet Time」に切り替えられます。Quiet Time中はいくらドアベルを押しても無音。30分から3時間まで設定できるので、子供のお昼寝や、仕事で集中したい時などはとても便利です。

Google HomeやChromecastと連動する

さすがGoogle配下なだけあって、Google HomeChromecastとの連携もバッチリ。

訪問者が来たらGoogle Homeでお知らせしてくれますし、Chromecastでテレビに訪問者の映像を映し出すこともできます。

Nestドアベル導入のメリット

Nestの主な機能をご紹介しましたが、これらの機能のおかげで、今までのドアベルでは考えられないくらい、導入するメリットが色々です。

防犯カメラ要らず。セキュリティ対策になる

この動画をご覧いただければ、説明要らず。これは、我が家がビデオドアベルを取り付けるきっかけにもなったニュース映像なのですが、見事に空き巣被害を未然に防いでいます。

カナダの家にはチェーンやのぞき穴がついている家が少なく、以前より訪問者の応対に不安を感じていました。当初はチェーンを取り付けることも検討していましたが、このニュース映像のように、留守中の被害まで防げるのが、素晴らしい!しかも、声だけで応対できるので、怖い犯人と対峙する必要もなし

ビデオドアべルの存在が世の中にもっと浸透すれば、強盗側もビデオドアベルが付いている家には近寄らなくなるでしょうし、わざわざ防犯カメラを導入しなくても、ドアベルだけで高いセキュリティ対策になります。

配達された荷物の盗難を防いでくれる

日本と違って、海外では郵便局や運送会社は荷物を自宅前にそのまま置いていくことが多いのですが、自宅前に置かれた荷物を盗む「Porch Pirate」と呼ばれる盗難が横行しています。

特にオンラインショッピングだと分かる荷物ほど盗まれる確率が高くなりますが、ビデオドアベルがあればもう安心。

ドアベルでPorch Pirateを撃退

例えば、このニュース映像では、見事Porch Pirateを撃退しています。盗もうとした女性が、慌てて間違いだと釈明して立ち去っていく姿が印象的。

ドアベル映像でPorch Pirateを逮捕

また、その場で撃退できなくても、ビデオ映像を警察に提出することで、犯人を捕まえることもできます。

このPorch Pirateは酷い・・。子供を使って荷物を盗んでいます。でも、この映像のおかげで犯人はつかまり、荷物も無事に戻ってきたそうです。

ブラックフライデーやホリデーシーズンともなると、オンラインショッピングが急増し、Porch Pirateの被害も増加するそう。警察も被害防止策としてビデオドアベルを推奨しているくらい、盗難防止効果は高いです。

配線不要で素人でも取り付けが簡単

取り付けが簡単なのも、Nestの大きなメリット。

設置方法の詳細は後述しますが、既存のドアベルを取り外して、交換するだけ配線も不要です。素人でも簡単に交換可能できる作りになっていて、我が家は夫が1時間もしないうちに設置してくれました。

防犯カメラだと、電気配線で壁に穴を開けたり、線をはわせたり、大がかりな設置作業が必要ですもんね。簡単に設置できるのに、高い防犯効果というのは本当にありがたい!

配送の人の対応が良くなった

これは思いがけぬメリット。

  • ベルを鳴らさないまま、荷物だけ置いていく
  • 家の中からでも扱いの粗さが分かるレベルでドサっと荷物を置いていく
  • (受け取りサインが必要な荷物の場合)荷物の運び出しが面倒なのか、ベルを鳴らさずに不在表だけ入れていく。→わざわざ家で荷物を待っていたのに、結局郵便局まで取りに行く羽目に・・

以前はこんな配達員も多かったのですが、Nestドアベルを設置してからは、配達員の対応がやけに丁寧(笑)やはり郵便局や運送会社の人の間では、スマートビデオドアベルで録画されていることを認知しているんでしょうね。

長期の留守中も安心

旅行などで家を留守にする時、特に日本への長期間の一時帰国も安心。日本にいても、家の外の様子や訪問者が把握できます。

Nestドアベル導入のデメリット

非常に便利で、一度使い始めると、手放せなくなるNest Helloドアベルなんですが、正直、デメリットというか、不満もあります。

2MBの安定したネットワーク速度が必要

Nestのビデオドアベルは24時間常にビデオを録画し、クラウドにアップロードしています。つまり、その分、家のネットワークの帯域を使いっぱなし

そのため、アプロード速度の最低要件は2MB。DSL回線も推奨されていません。

導入するには現状のインターネット回線の契約変更も必要かもしれません。

玄関先までWi-Fiの電波が必要

ネットワーク回線速度と共に、Wi-Fiも玄関先までしっかり電波が届いている必要あります。

Nest Helloドアベルは映像が遅延する点をデメリットだと挙げている人もいますが、これはWifiの電波が弱い、もしくは上記で挙げた回線速度が低い可能性が高いです。Wifi電波が弱い場合は、Wifiルーターの置き場所変更、Wifiブースターの導入などを検討する必要があります。

我が家はアップロード500MBの契約で、速度的には問題ありませんでしたが、Wifiルーターを2階に設置していたため、映像が途切れたり、遅延が発生しがちでした。ルーターを1階に移動させ玄関先まで電波を強くした結果、遅延は全く発生しなくなりました。

ネットワーク使用量が急激に増える

上記とも関連しますが、速度だけでなく、ネットワークの使用量も一気に増えます。

我が家の自宅のインターネット回線のアップロード使用量を、Nest Helloドアベル導入前後で比較すると───

  • 導入以前:500MB前後
  • 導入後:3000~5000MB(約3~5GB)

一日で5GBって、これすごい使用量ですよね!?月にNestだけで90GBは使うわけです・・。

もし現状のインターネット契約に使用量制限がある場合は、「Unlimited」への契約変更が必要かもしれません。

スマホのデータ通信量が増える

ドアベルがモーションを感知したり、ドアベルが押された時などは、スマホに通知が届きます。その際に映像を確認することになりますが、スマホがWi-Fi圏外にいる場合は、モバイルデータ通信が発生します。

我が家では夫婦でモバイルデータ2GBをシェアするプランに入っていますが、Wi-Fi圏外時にスマホで映像をチェックするのは1日2~3回程なためか、ドアベル導入後も通信量はさほど変わっていません。

長期間映像を保存したい場合は有料

デフォルトではNestの映像は3時間分しか録画されません。それ以上長く録画映像が見たければ、クラウドレコーディングの有料サブスクリプションの購入が必要です。

さすがに3時間は短すぎてガッカリ。。。外出中に何か起こっても、3時間分では肝心のシーンが消えてしまっている可能性が高いです。せめて無料で24時間は保存しておいてほしい・・

クラウドレコーディングの料金

有料サブスクリプションの値段は下記のとおり。※月単位でも申し込めますが、割高なので年間プランのみ紹介します。

  • 年間50ドル:5日分の映像保存
  • 年間100ドル:10日分の映像保存
  • 年間300ドル:30日分の映像保存

結局このサブスクリプションに加入しないことには、Nestドアベルのメリットが活かせないので、固定費が増えること必須

動作温度は-15℃~40℃まで

最後のデメリットというか、気になるのが動作温度。

カナダでも発売しているというのに、動作温度はマイナス15℃まで。大丈夫ですか?!時にマイナス20度を超える時もありますよーー。

ある程度ゆとりを持って設計されているでしょうし、実際は問題なく動くとは思うのですが・・。我が家のNestはまだマイナス15℃までしか経験していないので、なんとも分かりません。しかも、2年間の保証期間内に万一壊れた場合も、「気温のせいだ」なんて言われないかも心配です。

Nest ドアベルのデメリットは結局一つ?

Nestドアベルのデメリットはこんな感じでしょうか。

動作温度は別として、、、安定したネット回線しかり、有料サブスクリプションしかり、結局のところNestドアベルのデメリットは、「お金がかかる」───これに集約されるのかもしれません。

我が家は幸いネットワーク回線はもともとUnlimited・アップロード速度500MBの契約だったので、契約変更こそ発生しませんでしたが、クラウドレコーディングのサブスクリプションは年間50ドルプランに申し込んでいます。

Nestドアベル本体価格は300ドルほどですが、追加で毎年50ドルかかり続けることになります。

費用対効果はかなり高い

でも、サブスクリプション費用も月あたりで考えると4.2ドルと、そこまで大した額ではないのですし、十分な費用対効果はあると思います。安心感と便利さは本当に半端ないですから!設置してみて本当によかったと、夫婦共に大満足です。

セキュリティ対策に不安を感じていた方や、ネットショッピングをよくするという方は、ぜひ導入を検討してみてくださいね。

なお、2018年現在、日本ではまだ発売されていないスマートドアベルですが、きっと近い将来日本でも発売されると思います。

 

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