カナダではクレジットカードの意味合いが日本とはちょっと違ったところがあります。
もちろん、支払に使うのは一緒。でも、それ以上に、自分自身のクレジットヒストリーを作り上げるためにとても大切なものなのです。
今回の記事では、カナダでのクレジットヒストリーについての解説や、良いクレジットヒストリーを築き上げるためにはどうすればよいのかなどについて記載したいと思います。
この記事の目次
クレジットヒストリーとは?
クレジットヒストリーというのは、個人の信用度合いみたいなもので、毎月のカードの支払が滞りなく支払われることで、少しづつ良いヒストリーが築き上げられます。支払が遅れたりなんかすると、ヒストリーに傷がついて、取り戻すのにまた時間がかかる。支払の滞りが続くと、かなり悪いヒストリーになってしまうそうです。
住宅ローンや車のローンを組む時はもちろん、賃貸アパートを借りるにも、携帯電話やケーブルテレビを契約するにも、いろんな場面でこのヒストリーが重要視されます。クレジットヒストリーが悪いと、契約すらできないことになります。
クレジットカードが無いとどうなるか?
クレジットカードを持っていないということは、クレジットヒストリーが無いと同様になり、更には、クレジットヒストリーが悪いと同様に見なされます。
これって、怖いです。
現金主義で「即金払い」が出来る人の方が、信用が無いと見なされ、大事な契約をするとなった時に却下されるんですもん。
むしろ、車などの高額商品はローンで買うほうが良いと見なされる。高額なローンが組めるだけの良いクレジットヒストリーを持っているということになるから、だそうです。日本とは、文化・システムの違いを感じますね・・
我が家はカナダに来たばかりでカナダのクレジットカードを持っていなかった頃、携帯の契約もすごく苦労しましたし、信用がないのを補うために、何かと契約ごとに「セキュリティデポジット」という担保金を支払わされました。。そしてそれがまた、けっこうな高い金額で。
ローンを組む予定でない人でもクレジットカードはメリット大
もちろん、家も購入する予定もないし、長期滞在ではないのでクレジットヒストリーなんて不要と思う方もいるかと思います。
確かに、クレジットカードが無くても、銀行のデビットカードさえあれば買い物の支払も便利です。でも、デビットカードだと、利用の度に銀行のトランザクション費用がかかってしまうのが難点です。銀行アカウントの種類によっては、トランザクションが月〇回まで無料とかってあるけど、それでも、日々買い物に使ってたり、ATMで引き出したりなんかしてたら、あっという間に無料回数を超えてしまうかも。
その点クレジットカードだと、一括払いにすれば手数料も無料だし、ポイントが溜まったり キャッシュバックもあったりして、お得です。
カナダのクレジットカードを作りましょう!
そういうわけで、現金主義の人でも、カナダに来たらクレジットカードを作って、良いヒストリーを作り上げなきゃです!クレジットヒストリーが作り上げられるまでには、一年半はかかるらしいので、一日も早く作ることをおすすめします。
ちなみに、クレジットヒストリーはカナダ国内のものに限ります。日本でいくら良いヒストリーを持っていても、関係なし。ケーブルテレビの契約をする際に、クレジットカードの提示を求められたので(支払ではなく、信用調査目的で)、日本で作ったカードを提示してみましたが、やっぱりカナダ国内で作ったものでないとダメだと断られました。
AMEXならクレジットヒストリーは世界共通だという噂もありますが、そんなことはなかった。日本でAMEXを持っていたことや、まだ夫が日本の会社の雇用状態にあったこと(有給消化中でした)から、日本のAMEXのヒストリ―を認めてもらえないかな?と、ダメ元でオンライン申請してみたのですが、作成条件に「カナダ国内のクレジットヒストリーがあること」ってしっかり書いてました。
そして結果はもちろん却下・・。
学生や無職の方でも作れる『セキュアカード』
カナダではまだ無職の我が家。AMEXも却下されたし、どうしたもんかと思っていましたが、調べてみると、誰でも作れるセキュアカードというクレジットカードの存在が。
セキュアカードというのは、銀行口座に担保金となる一定額のお金を入れていれば、その銀行残高の分だけクレジットカードとして決済に使用できるカードです。
例えば、銀行に1000ドル預けていれば、1000ドルを限度額として利用できます。そして、もちろん、このセキュアカードでも、クレジットヒストリーは通常通り積み上げられていきます。
このセキュアカード、留学生でも、ワーホリでも、無職の人でも作れるので、ありがたいですよね。
ちなみに、我が家の場合、セキュアカードを作ってもらう目的で銀行に相談に行ったところ、なんとスキルドワーカーカテゴリーの申請でPRを持っていると、カード利用限度額2000ドルの制限はあれども、収入査定無しで即座に普通のクレジットカードを作れるとのことでした。思ってもなかったオファーで、びっくりでした。永住権審査には、資産証明も必要だったりするので、そういう理由もあるのかもしれません。
夫婦や家族でクレジットカードを作成する際の注意点
それから、とても興味深かったことが一つ。
夫婦や家族の場合、カード会員費を抑えるためにも、配偶者や子どもの分は「家族カード」として作成することが一般的だと思うのですが、カナダでこれからクレジットヒストリーを作るのであれば、夫婦別々のカードを作成するよう強く勧められました。
家族カードだと支払がまとまってしまって、結局メインのカード保持者一人分のヒストリーしか作れないからだそう!この点は、皆様もぜひともご検討を。
クレジットカード代金支払いの注意点
あと、もう一つの注意点が、代金の支払方法です。
銀行で作ったクレジットカードだとしても、カード代金は自動的に口座引き落としにはなりません!この点に気付かずにいると、いつの間にか支払期限を過ぎてしまっていて、クレジットヒストリーにいきなり傷がついてしまう、なんてことになり兼ねないので、くれぐれもご注意を。
口座引き落としにしてもらうには、クレジットカードを作成する際、もしくは作成した後でも、銀行に口座引き落としにして欲しいと伝えておきましょう。口座引き落としになっていれば、支払忘れることも無くなるので安心です。
以上、カナダでのクレジットヒストリーとクレジットカードの注意点などについてまとめましたが、いかがでしたか?
これからカナダに長期滞在を予定しているという方は、個人の信用度を築き上げるためにも、将来のためにも、クレジットカードをお早めに作ることをお勧めします。カードがすぐに作れない場合も多いと思うので、その場合はセキュアカードから始めるとよいと思います。