カナダの大学に留学する際に気になるコスト面。
カナダの情報雑誌Maclean’sが、実家から離れて暮らす大学生23,384人を対象に「大学生活の全費用に関するアンケート調査」を実施しています。学費だけでなく、大学の教材費、家賃、交通費、生活費など、大学生活全般のリアルな費用が分かる面白い結果でしたので、ここでもご紹介したいと思います。
ただし、留学生の場合、カナダ市民・永住権取得者と比べると学費が2,3倍高いこと、海外旅行保険への加入が必要なこと、日本への一時帰国費用など、カナダ人向けの費用とは異なる点も多いもの。
そこで、今回はMaclean’sの調査結果を元に、日本の留学生向けに修正した数字でご紹介したいと思います。
※本記事内の円表記は1CAD=84円で計算しています
この記事の目次
カナダ大学留学費用は年間約346万円
図の通り、1年間のカナダ大学留学費用は、$40,937(約346万円)という結果になりました。4年間留学することを考えると、軽く1千万円を超えてきますね。
総費用のうち、最も大きな割合を占めるのが学費です。カナダの大学の学費は年々上昇を続けていますが、2019年はカナダ全土の留学生向け平均授業料で27,159ドル(約224万円)となっています。
なお、年間総額40,937ドルには日本への一時帰国費用は含まれていません。もし一時帰国するとなると、航空券代としてさらに20万円程度のプラスを考えておく必要があります。
日本の大学に進学した場合の費用
ちなみに、日本の大学に進学すると、いくらかかるのか?
日本学生支援機構が2年ごとに発表している学生生活調査結果平成26年版によると、日本の国立大学に通う下宿性の一年間の支出は171万円、私立大学で239万円(授業料込み)だそうです。
カナダの大学に留学するコストは、日本の国立大よりも年間約175万円、日本の私立大よりも約107万円、それぞれ高くなることになります。
参考情報:日本学生支援機構「学生生活調査」
変動しやすい支出
でも、上記の総費用は、あくまで現役大学生たちの平均支出です(留学生向け学費と海外旅行保険費用を除く)。そのため、留学先の州や、学部、個人の生活によって、大きく変わる項目もあります。
学費
まず、一番大きく変動しやすいのが学費。日本だと国公立大学の授業料は、大学が法人化された今でも、全国ほぼ横一列ですよね。学部によっても差はほとんど見られません。
しかし、カナダでは州によって、そして、学部によって、大きく変動します。全国平均27,159ドルとなっていますが、就学先の州を変えることとで、最大約3倍、値段にして約2.2万ドル(約190万円)も違っているから驚きです。
学費が安い州を選べば、日本の私立大学の授業料と変わらないくらいにまで抑えられるので、もし予算が足りないという場合は州を変更するのも手段の一つです。
州別・学部別の学費は下記記事で詳しくご紹介していますので、ご参考ください。
住宅費
一般的に当初数か月はホームステイ生活ののち、シェアハウスに移る方が多いと思いますが、シェアハウスの家賃相場も留学先の都市によって大きく異なります。
例えば、シェアハウス探しで最も有名なcraigslistで、2019年3月末時点のシェアハウスの価格を見てみると───
バンクーバー:
カナダで最も住宅価格が高いバンクーバー。プライベートルームの場合、家賃相場は郊外でも600-800ドル程度。年間7200ドルは覚悟しましょう。
トロント:
住宅価格が高騰しているトロント。バンクーバーよりは値段は下がるものの、プライベートルームの場合は500-700ドル程度。少なくとも年間で6000ドルは必要ですね。
モントリオール:
一方、モントリオールはカナダ第二の都市でありながら、住宅価格は安く、シェアハウスも300-500ドルで見つかります。年間でも3600ドル程度まで抑えられます。
各都市の家賃の相場などは下記記事もご参考ください。
留学生保険
留学中は病気やケガの治療費の負担を抑えるために、海外旅行保険に入る方がほとんどですよね。
平均的な保険料は1年間で1500ドル前後ですが、プランや保険会社によっても、料金は大きく異なります。一般的に、日本の保険会社で加入するほうが保険料が高く、カナダの現地保険会社で加入するほうが断然割安。
例えば、カナダ現地の保険ブローカーであるブリッジス・インターナショナル保険(BIIS) では、留学生保険料は1年間たったの635ドル。同じような保険内容でありながら、日本の保険会社の半額以下にまで抑えられます。
日本の保険社会に加入するほうが安心感はありますが、BIISならホームページも日本語ですし、保険の相談も日本語で対応してもらえるので、現地保険会社の中では断然おすすめです。
BIISの保険内容や料金などの詳細は、下記からご確認ください。
本・教材費
以下すべての画像出典元:Maclean’s
大学で学ぶにあたり、必要な本や教材費も学部によって異なってきます。最も教材費が安いのがIT・コンピューター関連分野、最も高いのがビジネス・経営分野のようです。
食費に関する参考情報
最後に、食品に関する情報をご参考までにご紹介です。食費は個人によって変わりやすい項目ですよね。
一週間の学食代
現役大学生が大学のカフェテリアで一週間に使っている費用は上記の通り。人によってばらつきはあるものの、大学構内にあるカフェテリアはファーストフードチェーン店舗が多いこともあり、比較的値段は低めです。
1週間の食料品代
カナダは外食が高い上に、税金・チップがかかるのでさらに30%増し。日本のように外食やコンビニ弁当に頼る生活は難しく、自炊は必須です!
調査結果によると、スーパーなどで購入する食料品には、1週間50-74ドルを使う大学生が一番多いようです。一ヶ月約200ドルですね。
お肉や野菜、フルーツなどは日本より安いものも多いので、自炊すればかなり節約できますよ!(ただし、日本食材は高い)
まとめ
以上、カナダの現役大学生の大学関連支出データを元に、日本の留学生向けの費用を追加した「留学総費用」をご紹介しました。
ここまでの情報をまとめると下記のようになります。
- 1年間の大学留学総支出はカナダ全土平均で40,937ドル(約346万円)
- 学費29,159ドル、住宅費7,800ドル、食料品1,560ドル、食堂975ドル、旅行保険1,500ドル、 教材費773ドル、お酒585ドル、交通費390ドル、課外活動195ドル
- 留学先都市、学部、保険会社などによっても総費用は大きく変わる
- 学費は州や学部によって2,3倍の差
- シェアハウス相場はモントリオール300-500ドル・トロント500-700ドル・バンクーバー600-800ドル
- 留学生保険は日本の保険会社が1500ドル前後、カナダの保険会社だと半額以下も
- 教材費はIT学科で平均578ドル、経営学科で平均874ドル
現役大学生に調査した結果ということで、なかなかリアルな数字になっているのではないかと思います。カナダ留学の参考にしていただけると嬉しいです。
カナダ留学&移住を考えている方へ
最後に。私自身、大きな不安を抱えて飛び込んだカナダ。同じようにカナダへの移住や留学を考えている方に、何か役立てることがあれば、とても嬉しいです。質問やご相談などあれば、お気軽に【問い合わフォーム】もしくは【LINE】でご連絡くださいね。
実経験と現地在住者の目線で、できるだけ疑問や不安が解消するよう、お答えさせていただきます。皆さまからのご相談がブログ記事のアイデアにもなっています!
ただ、私が答えられるのは、あくまで「自身の経験に基づくこと」、そして、「カナダ生活の一般的なこと」。留学や永住権に関して確実なアドバイスが必要な方は、専門家に相談することをおすすめします。
エージェントがたくさんいて悩みますが、私の知り合いが移住・留学エージェントをやっているので、よかったら一度相談してみてください。私も留学事情などアドバイスを求めるこ
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