アメリカ・カナダの家で日本人が困る5つのこと。広くて快適だけど、不便なところもあるよ。

更新 | 2017-07-11公開

 

海外の家って、外観も可愛くて、内装も広々していておしゃれな作りになっている家が多いですよね。でも、日本の家に慣れ親しんでいると、海外の住宅は住みづらく感じる点もあるんです。

今回はアメリカやカナダの住宅で、「なんて不便なんだ!」と思わざるを得ない点を5つご紹介したいと思います。

玄関がフラット

まず、何よりも一番不便だと感じるのが、これ。ほとんどの家で、玄関に段差がないこと。玄関のドアを開けたら、リビングスペースまでフラットです。

一応、玄関エリアはタイル張りなどで、汚れても掃除しやすいようになってはいますが、段差がないため、靴についた土や砂が部屋の中に入ってきやすく、掃除が大変!

アメリカでは靴を脱ぐ習慣があまりありませんが、それでも室内用のスリッパなどに履き替えることが多いもの。ましてやカナダでは、日本人と同じく、ほとんどの人が靴を脱きます。

その大きな理由は、「部屋が汚れるから」。だったら、絶対段差いるでしょ!と、強くモノ申したい。

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玄関に靴箱がない

玄関への不満はさらに続きます。靴を脱ぐ人も多いのに、玄関周りには備え付けの靴箱はありません。玄関の靴置き場と言えば、これが王道。我が家もこれを愛用中です。

もしくは、一時的な靴置き場としては、これも一般的。でも、4足入ればいいほうでしょうか。

こんな感じで、多くの人が、玄関にこのような簡易的な収納スペースを作り、脱いだ靴を置いています。いずれも、丸見えのやつで、玄関がごちゃごちゃしがち。

しかも、靴って、1人で何足も持っていますよね。季節ごとの靴や、雨の日用、お出かけ用などなど。

そんな靴は、玄関近くやベッドルームなどにあるクローゼットに収納しますが、もちろんメインは洋服用のクローゼットなので、靴用の細かな仕切りなんてありません。

家にビルトインガレージや勝手口がある場合、マッドルームと呼ばれる家族用の玄関エリアもあります。でも、やはり段差もなければ、備え付けの靴箱もないのが一般的。

そのため、クローゼットの中で透明ケースに靴を入れてみたり、棚を置いて整理してみたり、人それぞれ工夫を凝らして、靴を収納しています。

備え付けの靴収納があるだけで、便利になるし、玄関周りもすっきりするのにーー!

掃除がしずらいマスタールームのバスタブ

日本人には非常に使いにくい、欧米のバスタブ。

ホテルなどにある、バスタブとシャワーが一緒になったお風呂も不便ですが、マスタールームにあるような、シャワールームとバスタブが分かれているお風呂も、やっぱり不便。

例えば、よく映画などで出てくるこんなおしゃれなバスタブ。床はタイル張りとは言え、部屋の中にいきなりバスタブがあるので、水滴が飛び出ないように気を遣います。子供と一緒にお風呂で水をかけあってキャッキャッ、なんて到底出来ません。

 

壁にそってバスタブが設置されているタイプもありますが、これはこれで、大変。

なぜかと言うと、バスタブの周りの壁が、全面タイルになっていないことが多いから。バスタブの周りだけ、気持ち、タイル。上の方は、一応防水加工にはなってはいるものの、「普通の壁」なので、スポンジでゴジゴシ洗えません。カビなんて生えたら掃除が大変!

また、どちらのタイプのバスタブにも言えることなのですが、シャワーが付いていないことも多いもの。バスタブを掃除しようにも、シャワーで汚れを洗い流すことができません。

ではどうやって掃除するのか?

カナダ人に聞いてみると、バケツに水をためて洗う、という回答が。オシャレバスタブなのに、まさか小学校の掃除シーンのようになろうとは・・・。衝撃でした。

このように、お風呂場は、お風呂の入り方や掃除の仕方など、色んな面で日本人の「前提」が崩れてしょうがない空間です。

開けられない網戸

アメリカやカナダでも、新しめの家では網戸は一般的に取り付けられています。日本と同じく蚊もいますし、虫の多い夏場は特に、網戸は欠かせません。

ただ、網戸は開きません。

それは、窓のタイプが日本とは異なるため。日本では多くの住宅の窓が引違い窓になっているので、網戸も横にスライド出来ますよね。でも、アメリカやカナダの住宅の窓は上げ下げ窓や、滑り出し窓がばかり。そのため、網戸が窓枠に固定されていることが多いのです。

網戸が開かないって、窓の外に顔を出して外を見たい時だとか、部屋に入ってきた虫を外に逃がしたい時だとか、けっこう不便。

シルバーのキッチン家電

日本では、冷蔵庫や食洗機などのカラーと言えば、白が人気ですよね。白物家電と呼ばれるくらいです。アメリカやカナダでも、キッチン家電と言えば昔は白一色だったのですが、ここ10年ほどはステンレスシルバーが大人気。家電売り場ではシルバーしか見かけないくらいです。

でも、シルバーって、なんだか業務的ですよね。レストランの業務用冷蔵庫なんかを思い出します。しかも、このシルバーがなかなかの難ありで、手垢が付きやすく、汚れも落としづらいという代物。ちょっと触るだけで、これです。

写真ではあまり目立たないかもしれませんが、角度によってはかなり目立ちます。中には手垢防止加工がされたステンレスシルバーの家電もありますが、お値段は若干高め。

この手垢シルバーや無機質なカラーに疑問を持つ人も増えてきたのか、白のキッチン家電も少しづつ売上を伸ばしつつあるそうですが、ステンレスシルバーはまだまだキッチン界に蔓延ることでしょう。


以上、日本人的には「不便だ―ー」と嘆きたくなるアメリカ・カナダの住宅事情をご紹介しましたが、いかがでしたか?

特に、お風呂と玄関周りは、日本人にとっては一番不便に感じる点じゃないかと思います。カナダ在住歴3年になる私ですが、日本のお風呂や玄関がとても恋しいです。

でも、もちろん北米の住宅には素晴らしい点もたくさんあります。部屋が広いこと、キッチン収納が充実していること、天井が高いこと、どんなに都会でもバックヤードと呼ばれる裏庭があること、地下室があること、などなど、次から次へと出てきます。

そう、今回ご紹介した点さえ我慢すれば、住宅環境は非常に快適です。郷に入りては郷に従えで、不便な点も乗り切らないといけませんね。バケツ片手に、お風呂掃除も頑張りましょう!

さて、最後に。今回ご紹介した写真の家ですが、我が家を撮影したものです。・・・と言いたいところですが、あんなステキ空間が我が家のわけがない(笑)いずれもモデルハウスの写真ですので、悪しからず。

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