テフロン加工フライパンは危険!安全なフライパンは?

更新 | 2015-03-25公開
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今や、多くのフライパンにフッ素樹脂加工がされています。通称、『テフロン加工』。

私も昔はフッ素加工のこびりつかないフライパンを愛用していました。『油をあまり使わなくてもいいし、ヘルシーだわ』なんて思いながら。

でも、調理方法に注意しないと、人体にとても危険だということをご存知ですか?

フッ素加工されたフライパンの危険性

なぜフッ素加工フライパンが危険と言われるのか?その理由をご紹介です。

剥げてしまうフッ素樹脂

フッ素加工フライパンを長期間使っていると、必ず表面の加工が剥がれてきますよね。加工が剥がれ、こびりつきやすくなったら、「また新しいフライパンの買い時だな」と、買い替えの目安にされているくらいです。

でも、剥がれたフッ素樹脂PTEEは何処へ?

もちろん、料理と共に、体の中に取り込まれているわけです。その多くは体外に排出されるとも言われていますが、有害な化学物質を体に取り込むというのはなるべく避けたいところです。

溶けだすアルミニウム

フッ素加工フライパンの多くが、アルミ素材にフッ素樹脂加工を施したもの。そのため、フッ素樹脂が剥がれた個所から、調理の度にアルミニウムが溶け出すことにもなります。

アルミニウムの体への吸収率は0.1%とも言われていますが、一旦体に取り込まれたアルミニウムは排出されにくく、腎臓や泌尿器系への影響が懸念されています。

240℃以上で有害物質が溶け出す

また、フライパンを高温で熱すると、有害物質が溶け出す危険性もあります。

フッ素樹脂加工フライパンの調理温度の上限は180度とされていますが、アメリカの環境保護団体EWGが行った実験によると、表面温度が240度以上で劣化が始まり(熱分解)、有毒物質が溶け出しています。

フッ素樹脂(PTFE)そのものだけでなく、フッ素樹脂を接着させるために使用される化学物質PFOAについても、アメリカのガン協会が発がん性や奇形への影響を指摘しており、熱分解されて食材に溶け込むのはとても危険です。

360℃以上で有毒ガスが発生する

フッ素コーティングフライパンが危険とされるのは最大の理由は、過燃焼による有毒ガスの発生です。

EWGが行った実験によると、フライパンを高温で熱し続け、360度に達すると有毒ガスが発生し始めることが分かっています。有毒ガスにはインフルエンザのような症状を起こすものや、呼吸困難を起こすもの、致死レベルの猛毒ガスも含まれています。

しかも、怖いのが発生する有毒ガスはいずれも無色無臭であるということ。いつの間にか有毒ガスが発生していても、それに気づくことができないのです。

有毒ガスによる重症例

実際にフライパンから出た猛毒ガスが原因で重症化した例もあります。

日本では59歳男性が焼きそば調理中にうたたねをし、4時間後に起きた時には、呼吸困難となり、急性肺水腫と診断されています。また、飼育中のインコが死亡し、飼い主もインフルエンザ様症を発症した例もあります。(鳥は有毒ガスの影響を受けやすい)(参考:テフロンⓇ加工フライパン 4 時間の過燃焼により生じた フューム吸入による肺水腫の 1 例

しかし、無味無臭というガスの特性もあり、正式に診断されることは皆無。EWGは、「フライパンからの有毒ガスのせいで、毎年数多くの人が体長を崩し、何千という飼育鳥が死んでいる」、とも指摘しています。

In two to five minutes on a conventional stovetop, cookware coated with Teflon and other non-stick surfaces can exceed temperatures at which the coating breaks apart and emits toxic particles and gases linked to hundreds, perhaps thousands, of pet bird deaths and an unknown number of human illnesses each year

出典:EWG “Teflon Toxicosis is deadly to pet bird. Are we at risk?”

空焚きから有毒ガス発生までの時間

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では、一体どれくらいの料理時間でフライパンの劣化が始まる240度や、有毒ガスが発生する360度という高温に達してしまうのか?

空焚きによる温度実験

これはEWGが行った実験結果を元に、グラフ化したものです。

「高」で熱した電気コンロの上に、食材を何も入れていないテフロン加工フライパンを載せて(空焚き状態)、フライパンの表面温度を計測しています。

2分半を過ぎるとフライパンは250℃前後となり、有害物質が溶け出す温度に達しています。さらに高温で熱し続けると、4分半を過ぎた頃には有毒ガスが発生する360℃にも達しています。

この実験から、たった数分の空焚きで、人体に危険な有害物質・ガスが発生することが分かります。

フライパンを温めている間に、他の準備に取り掛かると、つい空焚き状態で数分経過するかもしれません。2品、3品を同時に調理する際などは、特に注意が必要ですね・・。

注意:実験ではラジエント式の電気コンロ調理機が使用されています。電気コンロの特性上、スイッチを入れてもすぐにコンロは熱くなりませんが、予め「High(高)」で熱しておいたコンロに、テフロン加工フライパンを載せて温度を測っているため、ガス式のコンロでも似たような結果になると思われます。

 

「空焚き禁止」表示の理由

出典:T-fal

テフロン加工フライパンの使用上の注意には、必ず『空焚き禁止』の記載があります。

「フライパンの劣化を招く」、「やけどの恐れ」などの理由が記載されていますが、実際には、人体に危険だからでもあります。

少量食材の調理が危険

空焚きだけでなく、少量の食材を炒めるときも要注意です

例えば、お弁当用にウインナーを数本だけ炒める時。食材が載っていない部分は空炊きと同じ状態です。しかも、食材を炒めている分、5分以上炒め続けているケースも多いはず。

その時のフライパンはというと、超高温。フッ素樹脂の劣化、さらには熱分解も始まり、有毒ガスまで発生する可能性もあります。少量の食材の調理は、フライパンから離れず、食材をよく動かしながら調理する必要があります。

少量油の揚げ焼きが危険

少量の油で「揚げ焼き」する方法も、テフロン加工フライパンには向いていません。

テフロン加工フライパンの調理上限は180℃なので、コロッケや唐揚げのような高温で揚げる調理は、すでに上限温度ギリギリです。

しかも、揚げ焼きは火加減に気を付けないと、あっという間に油が高温になり、出火する可能性があると言われています。油が出火するということは、その表面温度はすでに370℃前後にも達しています。───つまり、出火する前から、フライパンの劣化・有毒物質の溶け出しが始まっているわけです。

 

以上がテフロン加工フライパンが危険とされる理由です。

フッ素加工フライパンが危険な理由まとめ

  1. フッ素樹脂そのものが剥がれる
  2. フッ素樹脂が剥がれたところからアルミニウムが溶け出す
  3. 240℃以上で有害物質が溶け出す
  4. 360℃以上で有毒ガスが発生する
  5. たった数分の空焚きで有毒物質・有毒ガスが発生する
  6. 少量食材の調理が危険
  7. 少量油の揚げ焼きが危険

海外ではPTFE・PFOAフリーフライパンが多く販売されている

フッ素加工フライパンが安全だと主張している人も多いですよね。

でも、本当に危険性がないのであれば、昨今、特に海外の調理器具メーカーが、ごぞってPTFEフリー、PFOAフリーのフライパンを続々と販売しているのはなぜでしょう?私が住んでいるカナダでは、ウォルマートなどの安売り量販店でさえ、「PTFE・PFOAフリー」を明記したフライパンがずらりと並んでいます。

カナダのスーパーマーケットのフライパンコーナー。PTFE/PFOAフリーの商品ばかり。

また、下記の通り、元祖テフロン加工とも言えるティファール(T-Fal)でさえ、規制が厳しい海外に向けては「PTFEフリー、PFOAフリー」を売り文句にしたフライパンを販売しています。

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出典:t-falusa.com

日本のティファールではこの商品は販売しておらず、アマゾンを見ても、並行輸入されたものしか取り扱いされていません。

安全でおすすめなフライパン

フッ素加工フライパンを危険と捉えるかどうかは、個人の考え方次第ではありますが、フッ素加工のフライパンをやめるとしたら、何を使えば良いのか?

フッ素加工のフライパンに代わる安全なフライパン

  1. 鉄製
  2. ステンレス製
  3. セラミック加工

この3タイプであれば、上記で説明したPTFEフリー・PFOAフリーの製品となります。

でも、フッ素加工の便利さになれてしまったら、いくら安全と言えど、フッ素加工の無いフライパンを使うのは正直不便なもの・・。

私も今までいくつかの安全性が高いと言われるフライパンを試しましたが、こびりつきが少なく、手入れがしやすい、この2点にこだわったおススメのフライパンはこの2種類。

おすすめ:鉄製フライパン「極ジャパン」

私の断然おすすめは、何といっても鉄フライパンです。

鉄フライパンにも色々あれど、私が使っていたのは、鉄フライパン初心者でも使いやすいとされていた、リバーライトの極フライパン。普通の鉄フライパンよりも焦げ付きにくくて、お手入れも簡単という点に惹かれて購入しました。

鉄製でも案外使いやすい

鉄と言えど、少量の油でも、きちんと温めてから使えばくっつくことも無く、オムレツだってきれいに焼けますし、炒め物は美味しく仕上がります。熱効率も高くて調理時間も早く、節電効果もあります。

錆びにくいおかげで、手入れも簡単

しかもリバーライトの極フライパンだと、鉄の表面を窒化させるという特殊な処理のおかげで錆びにくい!錆び防止塗装もされていないので、使い始めの空焚きも不要です。

日々のお手入れも簡単。錆び防止加工がされているおかげで、洗剤は使わずに、お湯とスポンジで洗って乾かすだけです。

また、通常の鉄の5倍の強度もあるので、汚れがこびりついたときは鉄たわしでガシガシと洗っても大丈夫です。「フッ素加工が剥がれないようにしなきゃ」なんて気を使わなくて良いので、お手入れはむしろ楽に感じるくらい。

コストパフォーマンスが最強

使い始めたらどんどん劣化していくフッ素加工フライパンとは対照的に、寿命は半永久的!使えば使うほど油が馴染んで使いやすくなっていきます。かれこれ3年このフライパンを使っていますが、油も馴染んでさらに使いやすいフライパンになっていました。

またリバーライト極フライパンだと、持ち手(ハンドル)が壊れても、持ち手だけ購入することができるので、本当に半永久的に長年使うための商品として販売しているんだな、と思います。それでいて、価格は6000円前後なので、コストパフォーマンスは最強です。

鉄分が取れる

鉄フライパンで調理すると、食材の中に鉄分が溶け出すため、鉄分補給にもなります。

使用する食材にもよりますが、1回の調理で料理中に溶け出す鉄の量は、約1.5mg。1日2回、鉄フライパンで調理するだけで3mg程度の鉄分が補給できることになります。(参考:鐵瓶屋 ”第2回 鉄瓶と健康②”

1日の必要摂取量は男性で7.5mg、女性で12mgなので、鉄フライパンだけでは満たすことはできませんが、不足しがちな鉄分が自然と補給ができるのは嬉しいメリットです。しかも、鉄フライパンから摂取できる鉄分は、吸収率の良い鉄分とされているので、鉄剤を飲むより効果は期待できます。

おすすめ②:高い安全性で世界的に人気!グリーンパン

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カナダ移住当時、鉄製フライパンが見つからず悲しんでいたんですが、お気に入りのフライパンに出会えました。それがこれ、グリーンパン

グリーンパンは日本でも有名で、体にも環境にも良いという広告を見かけた方も多いかもしれません。公式HPを見ても、極フライパン同様、安全へのこだわりを感じます。ここカナダでもグリーンパンはフライパン売り場では必ず見かけるブランドで、PTFE・PFOAフリーの代表的な存在の一つになっています。

耐熱温度が高いセラミック加工

グリーンパンはいわばセラミック加工のフライパンです。

フッ素樹脂加工されていないのに、こびりつかないという優れもの。しかも、耐熱温度は450℃と、フッ素加工のフライパンの2倍近くの耐熱性があるので、有害物質も出ないそう。熱伝導も高いので、調理時間も早め。

中火と適量油を守ればくっつかない

フッ素加工ほどではないですが、食材はあまりくっつくことなく、調理できています。ただ、注意点はこの2つ。

  1. 少量の油を使う
  2. 中火の火加減を守る

かならず油は必要ですが、油の使用量は鉄フライパンよりも少なく済むと思います。

追記:1年を過ぎた頃、5分、いや、確かもっと長く空焚きしてしまいました・・。一度空焚きしてしまった後は、こびりつきやすさが目立ち、処分しました・・。やっぱり鉄にはかないませんね。

まとめ

  • フッ素加工フライパンが危険な最大の理由は、空焚き・過燃焼による有毒ガス
  • 数分の空焚きで、有毒ガスが発生する
  • 少量食材の調理や、揚げ焼き調理にも注意が必要
  • 空焚きと過燃焼にさえ気を付ければ、フッ素加工フライパンも安全に使える
  • 絶対に空焚きしない人以外、鉄やセラミック、ステンレス製のフライパンが安全
  • 安全性・使い勝手・耐久性の面で、おすすめは鉄フライパン

今回の記事がフライパン選びに悩んでいる方の参考になれば幸いです。

 

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