1つ前の記事で、アメリカの家賃が高い都市ランキングをご紹介しましたが、今度はカナダのランキングを見てみます。
カナダと言えば、バンクーバーの住宅価格の高騰が非常に有名ですが、果たしてランキングトップ10に入る都市は――?
カナダの家賃が高い都市トップ10
rentseekerより引用
- イエローナイフ(NW)
- ウッドバッファロー(AB)
- オークビル(ON)
- バンクーバー(BC)
- リッチモンド(BC)
- トロント(ON)
- リッチモンドヒル(ON)
- オークベイ(BC)
- バーナビー(BC)
- ミシサガ(ON)
いかがですか?!バンク―バーが4位になっているのは驚きではないでしょうか。
カナダ一高いイエローナイフの家賃
1位はオーロラで有名なノースウェスト準州のイエローナイフとなっています。
- バチェラー(ワンルーム):$1,159
- 1ベッド(1LDK):$1,401
- 2ベッド(2LDK):$1,636
- 3ベッド(3LDK):$1,902
バチェラーの家賃こそ、他の都市と開きはさほどありませんが、1BR、2BR、3BRはいずれも他都市よりも200~300ドルほど高め。
バンクーバーやオークビルなどの高級住宅地を抑え、イエローナイフの家賃がここまで高くなっている理由は、住宅供給数が少ないこと、観光地であること、そして、冬場の暖房費用の高さなどが挙げられます。
住宅価格だけでなく、輸送費の上乗せにより、物価全体が高いイエローナイフ。ここでの生活は、気候の厳しさもさることながら、金銭的にも大変そうですね。
また、2位のウッドバッファローは、2016年の山火事で甚大な被害を受けた地域です。数多くの住宅が焼失し、再建が進められていますが、その影響が賃貸価格にも出ているようです。
バンクーバーは東京よりも安い。でも――
そして、気になるバンクーバーは4位。
- バチェラー(ワンルーム):$1,013(約8万3千円)
- 1ベッド(1LDK):$1,159(約9万5千円)
- 2ベッド(2LDK):$1,450(約12万円)
- 3ベッド(3LDK):$1,631(約13万5千円)
上位3都市に比べると多少は賃料が下がっています。東京23区の1LDKの平均家賃が12.79万(2017年4月現在)なので、東京よりもお手軽だと言えるかもしれません。
でも、この価格を鵜呑みにするのは、ちょっと危険!
このデータを開示している不動産会社RentSeekerによると、現在市場にある新築物件の提示価格は、1BRで$1,700~$2,300と、平均家賃の2倍以上を誇っているとのこと。
お金に糸目をつけない富裕層がいるからこそ、新築物件は超高額な賃料設定になっているのでしょう。これはバンクーバーに限らず、トロントでも同様の現象だそうです。
新しめのコンドミニアムなどに住みたければ、かなり高額な賃料を覚悟しなければいけませんね。
トロントと周辺都市の家賃がますます高く
住宅価格の高騰が進んでいるトロントでは、その周辺都市にも家賃高騰が波及しているようです。特に、3位のオークビル。
オークビルはトロントやハミルトンにも通勤圏内であり、治安も良い高級住宅地として、2016年のカナダ国内の住みやすい街ランキングでは、前年6位から順位を上げて、3位にランクインしていました。今や、バンクーバーよりも家賃が高い街となっていることに驚きますね。
2015年のランキングでは・・
ちなみに、同じくRentSeekerが発表している、2015年の最も家賃が高い都市ランキングは、下記の結果でした。
- バンクーバー:$1,360 (現在$1450 ↗)
- カルガリー:$1,332 (現在$1258 ↘)
- トロント:$1,274 (現在$1327 ↗)
- エドモントン:$1,259 (現在$1229 ↘)
- オタワ:$1,172 (現在$1201 ↗)
こちらは2ベッドルームの家賃で比較したデータですが、たった2年でかなり様相が違っていますね!
トロントやバンクーバーが高騰を続ける一方で、カルガリーやエドモントンは下落し、今やトップ10圏外に。2015年から続く原油価格の下落の影響で、アルバータ州は雇用面や経済面で打撃を受けていますが、家賃にも影響が出ているようです。
ちなみに、2017年のランキングで1位だったイエローナイフは、上記トップ5に入っていません。しかし、2015年春のイエローナイフの2BR平均家賃は$1,682と、上記5都市よりも断トツ高いので、単に準州を統計に入れていなかっただけだと思われます。
以上、カナダの家賃が高い都市、ランキングトップ10のご紹介でした。
留学やワーホリで人気のバンクーバーやトロントは、カナダの中でも家賃が高めですが、最近の為替価格(1CAD=82円)で考えると、東京の家賃よりも低いか、同程度だと言えます。
しかし、このデータに見えないのが、新築家賃の異常な高さ。富裕層をターゲットにした価格設定の物件も多いので、実際に家探しをすると、驚きの価格を目の当たりにするかもしれません。
なお、カナダ全土、主要都市の家賃は下記記事でご確認ください。