他国より基準が緩いカナダの「スキルドワーカープログラム」

更新 | 2014-05-24公開

※2015/03/23記事を更新しました。

私たち家族は2013年5月にFederal skilled workersプログラムに申請をしました。

前回の記事(下記ご参照ください)では、ニュージーランドとオーストラリアの独立移住移民・技能移民について、自分の経験をもとに書きましたが、今回はカナダのスキルドワーカーのことを書きたいと思います。

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各国のスキルドワーカープログラム

カナダのスキルドワーカープログラムとは

カナダ連邦政府が募集をしているスキルドワーカーは、他国同様、学歴・職歴・英語力などで基準を設け、一定のポイントを取得出来た場合、永住権が付与されるプログラムです。

カナダには色々な永住権プログラムがあれど、現地での雇用や学歴を問うものが多いため、現地でのジョブオファーが無くても応募可能なものとなると、このスキルドワーカーが数少ない貴重なプログラムとなっています。

他国に比べると、基準が緩やかと言われるカナダのスキルドワーカー。それでも、年々厳しくなってきていてて、度々申請基準や審査方法が見直されています。

学歴判定は外部の査定団体に委任されたり、語学基準が厳しくなったり、最初の申請時に全書類の同封が必須、後付けでの送付が一切認められなくなったり、などなどの変更がありました。

また、2015年1月からは、オーストラリアやニュージーランドのスキルドワーカーのEOIように、Express Entry(EE)が導入され、申請書の受付順で審査するのではなく、高ポイントの人から順に招待される制度にも変わっています。

申請基準や審査方法が難しくはなっていると言われても、それでもやっぱり他国に比べると、カナダのスキルドワーカープログラムは緩やかな面が多いと思いますし、また、良い面もあります。

以前は3年や5年もかかっていた永住権の審査プロセスが、審査方法の見直しにより、審査の年数が早くなってきています。私の時も約1年で永住権が取得できました。さらにEEが始まってからは、申請から数か月後には永住権が取得できるようになります。

数か月ってすごいです!あの悶々するストレスフルな日々がこんなにも短縮されるなんて!これだと、人生設計も大きく変わってくると思います。

カナダスキルドワーカープログラムの申請資格

  • EEに登録し、招待状(Invitation to Apply)をもらう
  • 2011年版のNOCリストに載っているスキルドワーカー職種0,A,Bであること
  • 過去10年の内、上記対象職でのフルタイムもしくはフルタイム相当時間数のでの勤務経験が1年以上あること(ここがポイント!
  • 高卒以上
  • 語学力(IELTSだと、各バンド6以上必須。6を下回ると応募不可)
  • 資金力(扶養家族に応じて異なり、家族3人だと$18,000位)

あとは、上記に加え、下記の項目などでポイント査定していき、 67点以上をクリアすればOKです。 

  • 職歴
  • 年齢
  • 学歴
  • カナダでの職歴
  • 学歴
  • 親族の有無
  • 配偶者、同棲している恋人などのポイント加算

となります。

実際に申請してみて「緩い」と感じた申請基準

私はカナダだけでなく、オーストラリアのスキルドワーカープログラムの申請も試みたのですが、他国の申請基準と比べるとカナダの申請基準は、「緩い」と言えると思います。

というのも・・

対象職の経験は1年でよい

なんと、対象職での経験は1年以内でいいんです!!しかも、過去10年の内でいいんです!!

これって、オーストラリア、ニュージーランドの基準からすると、本当に緩い。離職してから時間が経っていてもいいわけです。

知り合いの看護師のフィリピン人は、看護師は募集対象職になっていなかったものの、過去にたった1年だけIT職での経験があったため、IT職で応募し、見事永住権ゲットしてます。

職種の証明は、雇用証明書のみ

職歴の証明は、職業査定団体での職種査定を受ける必要もなく、雇用主や上司にサインしてもらった「雇用証明書」のみ。それって、仲良い雇用主や上司だったりしたら、不正すらもあり得てしまうんじゃないか・・ と逆に心配してしまいます。

私自身、オーストラリアのスキルドワーカーにも申請準備をしていましたが、オーストラリアではこの職業査定で超詳細なレポートを作成しなくてはならず、かなり苦労させられたので、カナダのこの審査基準は本当にありがたかったです。

配偶者加算の基準が緩やか

配偶者・コモンロー加算というものがありますが、対象は配偶者だけでなく、同棲している恋人(同性愛含む)でもOKなところもすごいし、さらに加算基準が優しいです。

配偶者加算を狙う場合の配偶者の学歴や語学レベルは、メイン申請者の基準よりもかなり低い基準になっています。

配偶者もしくは、コモンローの語学は、IELTSだと、Speaking4、Listening 4.5、Reading3.5、Writing4以上あれば、配偶者加算ポイントがもらえますこのスコアだと、英語を勉強していた方なら、少しIELTS対策をすれば割と簡単に取れると思います。

またまたオーストラリアとの比較になりますが、オーストラリアのスキルドワーカーで配偶者加算を取るには、申請者と全く同じ基準の英語力(各バンド6以上)・学歴・職業査定団体で証明された職歴が必要となるため、たった5点の加算をもらうにも相当な労力が必要です。

ちなみに、我が夫、このカナダのIELTS加算基準点もダメだった・・。

スキルドワーカープログラムに応募するために、急遽、最短で受験できる韓国まで行って受けに行ったのですが、受験を決意してから約1週間後の試験。あまりに急過ぎて、夫は何のIELTS対策もできてなかったので、Listeningが基準を下回ってしまって・・。

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でも、その後受けたIELTSは、スコアは十分上回っていたので、 IELTS問題の独特さを攻略するには、事前準備がいかに大事かってことですね。※夫の英語力についてこちらの記事に記載しています:夫の英語歴~TOEIC295から海外就職までの道のり

夫の配偶者ポイント加算は得られなかったものの、私の永住権申請により、夫も子どもにはもちろん永住権が付与されます。


 

以上、カナダのスキルドワーカーについては、基準が「緩い」と思われるポイントをまとめました。

年々厳しくなっているとはいえ、まだまだカナダの永住権プログラムは他国よりは狙いやすいと思いますので、海外移住を狙っている方はぜひ詳しく調べてみてくださいね。

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4 コメント

  1. はじめまして。
    こちらをご覧になられているか分かりませんが、カナダ、永住権で検索してこちらの記事へたどりつきました。
    我が家もFSWの枠で申請することを考えております。
    よろしければ、移民コンサルタントの方をご紹介頂けないでしょうか。
    Googleで検索し、何件かに問い合わせしておりますが、
    どこもレスポンスが遅く、本当に大丈夫か・・・
    と心配しております。
    メールアドレスを記入しておりますので、
    どうぞよろしくお願い致します。

  2. 始めまして。
    以前よりブログを拝見させて頂いておりました。
    我が家もカナダへの移民を考えております。
    どちらの移民コンサルタントに依頼されたのでしょうか?宜しければ教えて頂けないでしょうか。

  3. カナダの永住権を取りたい人にとっては為になる記事ですね。ありがたいです。

    僕はオーストラリアの永住権を去年獲得しましたが、個人的には、大学で何を勉強するかによりますが、オーストラリアの方が簡単な様な気がします。理由を下に書いていきます。オーストラリアも合格ポイントがあります。

    1. 職歴なしで永住権が取れた。(2016年時点)(カナダは職歴がなかったら、配偶者がいない場合、フランス語が出来なければパスマークに届きにくい) 僕はオーストラリアのBachelor Degree、年齢、IELTS(全て7以上)だけでオーストラリアの永住権に必要なパスマークをゲットし、永住権申請許可がおり、永住権を2016年にゲットしました。オーストラリアの移民局から永住権の申請許可が下りるまで2ヶ月、降りて申請して永住権がおりるまで6週間です。移民局からの申請許可がおりるかどうかは、何ポイントあるか(ポイントが高い程よい)また大学で何を勉強したかによります。大学で勉強した内容はもちろんリストに載っている事が条件です。例えば、Accountingを勉強して永住権を申請する場合はパスマーク以上のポイントを取らなければ申請許可はおりません。自分はあまり勉強している人の数が少ない学部を卒業したので簡単に許可がおりました。
    2. 「最初の申請時に全書類の同封が必須」でない。( 永住権に必要な書類は全部いっぺんに提出する必要がない。)
    3. 僕は日本国籍ですが、申請してから6週間で永住権おりました。

    とはいっても、今はカナダの永住権に興味があります。隣の芝生は青く見えるっていうやつでしょうか。

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